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救急や地域連携を強化 今後も地域に応える医療を

救急や地域連携を強化  今後も地域に応える医療を


岡村 隆仁 病院長(おかむら・りゅうじ)

1981年京都大学医学部卒業。
高知市立市民病院(現:高知医療センター)、京都市立病院、
大和高田市立病院副院長などを経て、2016年から現職。

 がん治療、周産期医療を中心に、中和医療圏の中核病院として、地域に根ざした医療を展開してきた大和高田市立病院。岡村隆仁病院長は、将来の医療ニーズに応えるべく救急医療の強化、地域医療機関との連携強化などを見据えている。

―特徴と現在の取り組みについて。

 1953年に厚生省(現:厚生労働省)指定のモデル病院として、「大和高田市民病院」の名称で開設したのが当院の始まりです。1970年に、現在の病院名に改称し、病床数を85床から320床に増床して、現在地に移転。その後、増改築や放射線治療棟の新築を経て、現在に至ります。

 本院は開設以来、奈良県の中和医療圏において、医療の高度化と医療ニーズの多様化に対応すべく、急性期型の総合病院として機能してきました。特に消化器・乳腺外科、泌尿器科、婦人科領域を中心としたがん治療において集学的に取り組み、また開設当時から周産期医療を積極的に行ってきました。

 一方で、訪問看護ステーションを持ち、2009年から在宅医療支援科を設け、在宅医療の支援を強化してきました。病床数320床のうち、一般病床261床、HCU8床、地域包括ケア病床51床から構成され、23診療科を有します。急性期を中心としながら、一部回復期の機能を持ち合わせているのが特徴です。

 現在は、新型コロナウイルス感染症の対応に追われる中、病院のガバナンスの強化に注力しています。これまで整備が行われずに見過ごしてきた組織図に則った組織運営、会議・委員会体制の見直しなど、基幹病院として当然整備されているはずの「病院として当たり前のこと」の組織改革に取り組んでいます。

 さらに、病院理念を達成するために、目標管理を数値化し、努力・改善することを目的として、以前からあった院長ヒアリングを「目標管理ヒアリング」に名称を変更。執行部全員で、全部署の目標管理の指導を行う体制を整えました。

―将来の展望を。

 2020年度に入り「将来のあり方検討委員会」を立ち上げ、当院が「果たすべき役割やあるべき姿(機能・規模)」を院内で検討してきました。2020年末から、奈良県、奈良県立医科大学、大和高田市医師会から外部委員を招き、院内外のメンバーでの検討に移っています。

 老朽化した病院の建て替えを前提に、地域の基幹の自治体病院として、周産期医療やがん診療はもちろん、今後も急性期中心の医療を引き続き行うとともに、救急医療のさらなる強化も考えています。

 がん診療では、奈良県地域がん診療連携支援病院として外科療法、薬物療法、放射線療法に加えて、緩和ケアの充実を図り、中和医療圏で完結できるがん医療体制を検討しているところです。病床数は今後、医療圏の急速な人口減少も推定されており、慎重な検討が必要と考えています。

―地域連携について。

 奈良県立医科大学と連携し、各診療科の医師派遣を依頼するとともに、当院で受け入れ不可の高次の治療をお願いしています。一方、同大学で急性期治療を終えた症例の回復期を当院が担当するなど、互いの共栄を図る連携が不可欠と考えています。

 近隣の5病院とは、2018年に二次救急輪番に協力した経緯から、今後も各病院それぞれの強みを生かした親密な病病連携の継続をお願いしたいと思います。医師会とは、紹介・逆紹介を進め、病診連携を推進。在宅や介護施設の支援強化も図り、地域の基幹病院として、地域包括ケアシステムの構築に貢献したいと考えています。地域医療機関との連携は不可欠であり、新型コロナウイルス感染症拡大を経て、連携の重要性が一段と高まったことを実感しています。


奈良県大和高田市礒野北町1―1
☎0745―53―2901(代表)
https://ym-hp.yamatotakada.nara.jp/

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