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改革で活力、質、評価が向上 攻めの姿勢で先を行く

改革で活力、質、評価が向上 攻めの姿勢で先を行く

社会医療法人 誠光会 草津総合病院 平野 正満 病院長(ひらの・まさみつ)
1980年東海大学医学部卒業、滋賀医科大学第二外科学教室入局。
赤穂市民病院、滋賀医科大学医学部附属病院などを経て、2002年に草津総合病院入職、
2014年から現職。

 病院のターニングポイントとなったのは5年前。同時に就任した柏木厚典理事長(現:会長)の右腕として抜本的な改革に着手し、数々の策を打ち出した。それらが功を奏し、経営は安定黒字化。新棟建設も進んでいる。

―ケアミックス型病院。改革の成果は。

 経営の健全化と安定黒字化を達成できました。就任時136億円だった年間収入は昨年153億円超に。毎年4~6億円の積み上げです。

 当初、どの機能をどう強化するかを当時の柏木理事長のもとで議論しました。やはり医師の確保は重要だと、理事長が教授をされていた滋賀医科大学から医師を招き、全体で83人から115人に増員しました。

 地域密着型の病院ですので、救急の強化にも注力。断らない医療を打ち出した結果、年間2500件程度だった受け入れ件数は3400件超に増加。紹介件数は月1500件に達し、5年間で1・5~2・0倍となり、紹介率も90%を超えるようになった。初年度に地域包括ケア病棟108床を開設したことも収益増につながりました。

 さらに当院は、県外から広く患者さんを集める広域型医療も行っています。例えば、全国でも数少ない「腹膜播種センター」や、マイクロサージャリーを得意とする頭頸部外科、高度肥満症の治療に取り組む肥満外科、脊椎外科など。病院の顔として、発展に力を入れてきました。

 研修医の勧誘も進めた結果、ここ4年間はフルマッチを達成。病院の質とともに評価も上がり、ブランド力向上につながりました。

 市民病院のない草津市において、当院は公的病院の役割も担っています。地域のため努力を重ねた結果が、よい数値として表れてきたのだと感じています。

 病院はプロ集団。各自が力を発揮することで組織力が強まり、社会貢献にもつながります。3年ほど前から取り入れているのは、京セラ流「アメーバ経営」の手法。全員参加でグループ議論し、時間当たりの付加価値や効率性を追求します。何をすべきかおのおのが考えることが、現場のアクティビティーを上げる要因になっていますね。

 医師の働き方改革に関しては、目的は三つあると思います。一つは、医師自身の健康のため。二つ目は、ワークライフバランス。三つ目が、生産性向上。限られた時間でいかに密度の濃い診療ができるかですね。

 医師事務作業補助者を増員し20対1体制とする、家族への説明は午後5時30分までとする、滋賀医科大学に協力を仰いで当直を月2回ほどに軽減する、逆紹介を推進して外来の負担を減らすなどの対策を進めています。今後もできることを考えていきたいですね。

―新棟が来年1月に稼働予定。どう展開しますか。

 地域包括ケア病棟を移設します。地域に開かれた病棟として「ときどき入院、ほぼ在宅」の感覚で使っていただければ。私は「地域包括ケアの実現」と言っていますが、住民のコミュニティーづくりに役立つ仕組みをぜひ考えたい。高齢者への医療提供の場であるとともに、まちづくりの一環でもあるという認識です。最終的には、病院を分離して高度急性期病院と在宅療養支援病院を目指します。

 十分な病棟があるのにあえて新棟をつくるという発想は民間ならではでしょう。一歩先を見て新しいことに挑戦する姿勢は、うちの特色でもある。その〝活力〟は県でもトップクラスだと自負しています。

 医療の質の向上にもさらに期待が持てます。法人内の看護学校では、5期生まで卒業しました。中堅として活躍の場が広がると、看護部の機能は上向くでしょう。法人全体としての方向性のもと、この病院は何を目指すべきか。これからも追求していくつもりです。

社会医療法人 誠光会 草津総合病院
滋賀県草津市矢橋町1660
☎077―563―8866(代表)
https://www.kusatsu-gh.or.jp/ghk/

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