愛知県看護協会 会長 三浦 昌子

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 新年あけましておめでとうございます。2020年は新型コロナウイルス感染症の拡大に伴い、2月頃から不要不急の外出を避け、自粛生活を余儀なくされ、三密を避ける、手洗いを頻繁にする、マスクを着用することが日常となり、生活様式は様変わりしました。仕事もテレワーク、会議や研修もオンラインとなり、仕事のスタイルも大きく変化しました。今のような状況が第1波の時に想像がついたでしょうか。第3波は第2波よりさらに急激な拡大をみせており、11月頃からは毎日ニュースで医療崩壊がすぐ目の前にきている状況が報道されています。

 こうした中、全国的な看護師不足に注目が集まりました。潜在看護師は70万人以上いると推計されておりますが、日本看護協会をはじめ各都道府県ナースセンターの度重なる復職への呼びかけにもかかわらず、いまだ看護師不足は解消されていません。病院職員の約6割が看護師であり、改めて看護師が病院において重要な存在であることを感じてもらえたのではないかと思います。

 今や看護部長は副病院長を兼務し、看護部は病院の経営を背負っています。日本初の看護職の副病院長は、1987年に北海道札幌市の東札幌病院で誕生しましたが、その背景として、この当時の医療動向や看護師不足が表面化し、病院全体をマネジメントする力が必要とされたことが一つの要因でした。その後、看護部は病院の医療サービスの要として重要であると認識され、看護職の副院長登用が急速に進みました。

 私が、看護部長兼副病院長になった当時、武弘道先生が編著者を務めた『目指せ!看護師副院長』の本に出合い力強いメッセージをもらったことを覚えています。そのフレーズは、看護師のことを「 病む人の一番近くで働き、たくさんの患者さんに優しい目で接して、いくつもの科を回りながら、『病院を見る目』を養ってきた看護師の中から、副院長を1人置くことによって、病院の実態が経営に反映されて『より良い病院になる』」という言葉です。

 今、改めて、病院の看護部のトップである看護部長はじめあらゆる現場の看護師が、患者さんの一番近くで痛みや苦しみに寄り添いながら、病院を支えていることを強く感じ、この仕事に誇りと自信を持ちました。

 まだまだ見えない新型コロナウイルス感染症との戦いが続きますが、愛知県看護協会は看護師を支援する職能団体として、その役割を果たしていく所存です。本年もご指導、ご鞭撻のほどよろしくお願いいたします。

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