九州医事新報社 - 医療・医学の〝今〟を伝えて62年

患者や地域と共に歩む リウマチ、リハビリ病院

患者や地域と共に歩む リウマチ、リハビリ病院


大西 誠 理事長(おおにし・まこと)

1988年川崎医科大学医学部卒業。兵庫医科大学附属病院(現:兵庫医科大学病院)、
大阪暁明館病院、医療法人千寿会道後温泉病院内科部長、
同副理事長などを経て、2013年から現職。

 リウマチ治療の専門病院として、整形外科、内科、リハビリテーション科のチーム医療に取り組んできた道後温泉病院。現在は、これまでの経験を生かし、急性期治療後の回復期を担うリハビリテーションにも力を注ぐ。長期入院する患者さんを多く抱え、新型肺炎の対策も、喫緊の課題となっている。

―新型肺炎の対策について教えてください。

高齢者や術後のリハビリ、リウマチの患者さんが多い病院ですので、絶対に院内で広めるわけにはいけません。マスクや手洗い、職員に消毒用の携帯ジェルを持たせるなど、これ以上できない対策をしています。

 2009年のH1N1インフルエンザ発生の際は、通院中の患者さんが発熱した場合、受診する必要がないように「熱が出たらほぼインフルエンザなのでタミフルを飲んでほしい」とお渡ししました。自費診療になりますので、同意を得た患者さんのみですが、リウマチで免疫抑制剤が処方されている患者さんは、かかりやすく、重症化しやすいための対策でした。

 職員や看護師には、家族での予防を呼び掛け、流行時に発熱がある場合には出勤前にトリアージ外来でインフルエンザ検査などを受け、適切な治療を行い、解熱後に再チェックを受けます。

―病院の特色は。

 開設は1982年。整形外科、内科、リハビリテーション科が三位一体となって、その当時治療が難しかったリウマチの専門病院として発足しました。当時は四国全県、岡山や広島からも重症の患者さんが来られていたほどです。

 その後、有効な治療薬などが開発され、リウマチの入院患者が減少。病床を減らすか、維持するかの岐路に立たされました。病床が減ると職員の雇用が難しくなります。そこで、地域で新たな役割を探す方向へとかじを切りました。

 リウマチの治療で培ってきた、整形外科や内科、リハビリテーション分野の経験を生かし、急性期病院からの転院を受け入れる病院へと転換。現在は、リウマチ専門病院としての機能を維持しつつ、地域包括ケア病棟、回復期リハビリテーション病棟を有し、在宅療養後方支援病院としても地域医療に貢献しています。

―新築移転されてからの反響は。

 2017年、同一敷地内に新築移転しました。これまで以上に、質の高い診療および療養環境が提供できるようになっています。

 リハビリテーション科は、理学療法士、作業療法士、言語聴覚士など約60人が在籍。脳血管リハ、運動器リハ、心臓リハなどを中心に、さまざまな疾患に対し、総合的なリハビリテーションを提供しています。ほかの病院では受け入れが難しいパーキンソン病の患者さんのリハビリにも対応しています。

 病床稼働率は90%程度。平均在院日数は地域包括ケア病棟が30日、回復期リハ病棟が40日ほどです。経営を考えれば入院期間は短いほどいいのですが、まずは患者さんのことが第一。日数制限を考慮しつつ、回復まで診ていくことを基本としています。

 また、松山は独居の高齢者が多い。ご家族の事情などを考慮して施設見学や在宅療養でのアドバイスなど、退院後のケアにも取り組んでいます。

―地域との連携はいかがでしょうか。

 開業医の先生との連携を、さらに進めていきたいと思っています。理想は、顔の見える関係から一歩踏み込み、気軽に相談できる関係。

 私が育った川崎医科大学は、チーム医療に積極的に取り組んでおり、診療科の枠を越えて、お互い相談したり、協力したりできる関係がありました。この松山でもぜひ、地域の先生方と一緒にそのような関係が築けたらと思っています。

医療法人千寿会 道後温泉病院
松山市道後姫塚乙21―21
☎089―933―5131(代表)
http://doh-racenter.jp/

この記事を読んだ方は他にこんな記事も読んでいます

最新の記事情報が取得できます

Twitter

「いいね!」ボタンを押すと、最新情報がすぐに確認できるようになります。

Instagram

フォローする」ボタンを押すと、最新情報がすぐにツイート上で確認できるようになります。

Instagram has returned invalid data.

コメントはこちらから

メニューを閉じる