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患者の立場で必要とされる医療を

患者の立場で必要とされる医療を

順天堂大学医学部附属浦安病院
田中 裕 院長(たなか・ひろし)
1982 年大阪大学医学部卒業。同大学医学部附属病院、
順天堂大学医学部附属浦安病院副院長などを経て、
2021 年から現職。同大学医学部救急・災害医学教授兼任。

 千葉県浦安市で785床を有する大学病院として、高度医療や救急医療などで重要な役割を果たしている順天堂大学医学部附属浦安病院。新院長の田中裕氏に、病院運営の目標を聞いた。



改修で外来機能強化、アメニティー充実

 4月に就任した田中氏は、現在も院長職と兼任する救急・災害医学の教授として、教育・研究に携わってきた。救急医としてもチーム医療をけん引し、DMAT隊を立ち上げた経験がある。

 院長就任に当たり、四つの目標を掲げた。一つ目は、大学病院として安全で質の高い高度な専門医療の展開。二つ目は、患者さんのためのきめ細やかな病床利用の推進。第3に新型コロナウイルス感染症を含めた感染症防止対策の強化。そして四つ目は、アメニティーを重視した病院機能の改善だ。

 順天堂大学医学部附属浦安病院は浦安市にある東京ディズニーランドが開業した翌年の1984年に開院し、開院当時の建物は築35年以上が経過した。2017年に増築したのを皮切りに今後改修を進める予定で、改修で目指すのは、外来機能の強化や、レストランやコンビニエンスストアなど患者や家族に必要なアメニティーの充実だ。

 救命救急センターと血液浄化センターの拡張や、検査時間を短縮するための採血室の拡張移転、検査部門の集約化など、改修項目は多岐にわたる。「安全第一で段階的に改修を進め、無駄を省いて感染症にも強い病院を目指していきます」
 
 10月には地域医療支援病院の承認を受けた。地域の医療機関と紹介・逆紹介の双方向の連携をさらに強化していく構えだ。


救急医療に注力

 高度急性期を担う病院である以上、救急医療のさらなる充実が必要だと考えている。「地域の基幹病院として、3次救急を担う責任は非常に大きいです」

 これまで脳神経・脳卒中センターやハートセンターなど、救急に関するさまざまな領域のセンター化を進めてきた。小児の救急医療はこども救急センターが担い、あらゆる症状の患者を受け入れる窓口として機能する救急プライマリケアセンターも既に稼働を開始している。医師や看護師が救急車両に乗り込んで現場に向かう「ラピッドレスポンスカー」はコロナ禍で運用を中止していたが、11月から再開。病院前救急医療さらに強化していく。

 コロナへの対応では、軽症から最重症まで幅広く多数の患者を受け入れてきた。重症患者用の病床8床、専用病床27床を確保しており、今後患者が増加した場合は、重症患者用を12床に、1病棟をコロナ専用にできるように準備を整えている。


「仁」の精神重んじ「人」を大切に

 教育面では、臨床研修医、専門医の教育の充実を図る。定員が43人の臨床研修医はフルマッチすることが目標。専門医教育では、新専門医制度の19の基本領域をほぼカバーすることを目指す。医師だけでなく看護師や専門職の職員にも大学院進学や認定看護師の資格取得を積極的に勧め、医療体制の強化につなげる。

 院内に設置されている環境医学研究所を中心に、研究力を高めていくことも重要視する。病院独自の共同研究講座や寄付講座を新しく立ち上げることも、大きな目標の一つだという。

 リーダーとしては、何よりも「人」を大切にすることを心掛けている。「チーム医療を進める上でも、患者さんやご家族と接する時も、相手を尊敬し、尊重することが大事だと思っています」。現状に満足せずに常に高い目標を目指す「不断前進」という順天堂の理念の下、学是である「仁」の精神も重んじながら病院運営を担っていく。


順天堂大学医学部附属浦安病院
千葉県浦安市富岡2-1-1 ☎047-353-3111(代表)
https://www.hosp-urayasu.juntendo.ac.jp/

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