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急性期病院と連携し地域医療の質向上へ

急性期病院と連携し地域医療の質向上へ

一般社団法人巨樹の会
岡田 仁 院長(おかだ・ひとし)

1975年東北大学医学部卒業。
大分医科大学附属病院(現:大分大学医学部附属病院)、さいたま赤十字病院、
国立国際医療研究センター国府台病院統括診療部門長などを経て、2014年から現職。

 2014年、回復期リハビリテーション病院として開院した巨樹の会松戸リハビリテーション病院。2019年に60床増床し、現在は180床。開設以来、同院を率いる岡田仁院長に地域の急性期病院とどのように連携しているのか話を聞いた。

―開設時からの取り組みを教えてください。

 当グループの病院では、それぞれ地域連携に積極的に取り組んでいます。回復期リハビリテーション病院の場合、患者さんが直接入院してくるというケースはなく、急性期病院からの紹介が中心です。
 
 松戸市には、急性期病院が多数ありますが、これまでは回復期リハビリ病院が少なく、当院の役割もあまり理解されていなかったかもしれません。そこで、私も含め職員は、開設以来、急性期病院を訪問したり、連携の会を積極的に開いたりしてきました。
 
 連携の会では、急性期病院に紹介をいただいた患者さんの回復の状態などの報告をしています。懇親会では、地域連携室の職員やリハビリスタッフが、お互いの顔を知って連携を深めることを目的にしています。
 
 時間はかかりましたが、ようやく急性期病院とのつながりが密になってきたと感じています。特に連携室同士のやりとりはスムーズに進んでいるようです。ベッドの空き状況などもお互い話しやすい環境が整ってきており、医師としても助かっています。現在は松戸市内の病院を中心に、五つの病院と連携しています。
 
 連携の会は、定期的に開くようにしています。「急性期と回復期のリハビリの違い」など、実際の現場を見て、互いの仕組みを理解し合うことが大切なのではないでしょうか。

―60床増床され、180床になりました。

 以前の120床では、患者数に対して病床が不足することもあり、すべての患者さんを受け入れられない状況もありました。2019年に60床の増床が認可され、現在のところ稼働率はほぼ100%です。
 
 患者さんの受け入れについての方針も、増床後、再検討しました。当院は空港で言えばハブ空港のようなもの。リハビリを通じて、地域の急性期と在宅の間を取り持つようなイメージでしょうか。急性期の治療が終わった患者さんを「なるべく早く受け入れる」。そして「在宅に戻っていただく」。この2点を目標に掲げています。
 
 患者さんを受け入れる病院が増えれば、急性期病院は在院日数を短くすることができます。急性期病院が本来診るべき患者さんに集中できることは、地域医療全体の質の向上に貢献することにつながります。
 
 当院では、医師はもちろん、看護師やセラピストによる医療やリハビリの質も、常に高めていく努力を続けています。
 
 2016年に、訪問リハビリテーションもスタートしました。入院中のリハビリで回復しても、自宅に戻るとあまり体を動かさなくなってしまい、どうしてもADL(日常生活動作)が下がってしまうという傾向があります。
 
 今後、訪問リハビリ利用の拡充を目指し、さらに地域の在宅の患者さんのお役に立てるよう、努めていきたいと思います。

―今後の病院運営の課題について。

 訪問リハを活用いただき、いかにADLを維持していくかが課題だと思います。利用者は高齢の方が中心です。セラピストは若いスタッフが多いためか、コミュニケーションの刺激にもなると大変好評で、地域のニーズも高まっています。
 
 訪問リハは介護保険での実施となっていますが、保険点数は厳しく、スタッフの数や訪問するエリアも限られてきます。これを補うためにも、介護施設との連携を、今後はもっと強化したいと考えています。

一般社団法人巨樹の会 松戸リハビリテーション病院
千葉県松戸市和名ケ谷1009―1
☎047―703―1555(代表)
http://www.matsudo-reha.com/



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