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心が通い合う病院であるために

心が通い合う病院であるために


病院長(えんどう・まさえ)

1988年筑波大学医学専門学群卒業。
筑波メディカルセンター、筑波記念病院、総合守谷第一病院副院長などを経て、2019年から現職。

 地域の医療を担う中核病院である総合守谷第一病院。守谷市のみならず坂東市、つくばみらい市からの患者も多い。2019年、同病院としては初となる女性院長が誕生した。「患者さんと心の通い合う診療を目指したい」と話す遠藤優枝病院長に、これまでのあゆみと今後の展望を聞いた。

循環器内科医として生きる

 総合守谷第一病院に勤務して26年。「月日のたつのはあっという間ですね」と笑う。7月に就任以来、病院長業務の傍ら、循環器内科医として診療にも従事する。医師を志したのは、大学受験を目前に控えた時期だった。

 「将来は、学校の先生か会計士になりたいと思っていました。ところが高校3年生の夏、友人に〝触発〟されて医学部を受験しようと決意。大きく方向転換しました」。結果は、見事に合格。筑波大学に進学することになり、周囲の人を驚かせた。

 卒業後、循環器内科を選択したのは診断から治療まで、スピード感を持って行えると感じたからだ。

 「心臓の疾患は決着がつくのが早い。自分の判断が治療に即結びつくことに、やりがいを感じました」。医師になってからは、目の前の患者さんにひたすら向き合い続けた。

 病院長就任を打診されたのは2018年のこと。「話を聞いた時はまさか私が、という感じでした。しかし、この病院での26年という長い勤務の中で培われた経験を病院経営に生かせるのなら、とお受けすることにしました」

「働きたい」と思える病院づくりを

 病院長として学会や会議などに飛び回る日が続いているが、院内に目を向けてみて改めて気づいたことがあった。「医師、看護師のみならず、多くのスタッフが、あらゆる研修に参加し、スキルアップを図ってくれている。意外と気づいていない部分でした」

 スタッフたちの思いに応えるために、目に見える形で評価制度をつくりたいと、さまざまな取り組みに着手。「現場で困っていることはないか」と、自らがヒアリングする機会を数多く設け、業務改善のスピードアップに努めた。

 就任後すぐとなる2019年8月には、接遇の良いスタッフに対して、患者さんが「サンクスカード」を贈る仕組みを整えた。サンクスカードを入れる箱を設置し、投稿があったら該当スタッフに知らせる。スタッフのやる気アップにつながった。

 「看護師の業務内容の削減整理、人員確保は早急に対応したいのですが、これらの解決には時間がかかります。そのため、日常的にモチベーションが上がる仕組みが必要だと考えたのです。制度を整え、ここで働いて良かった、楽しいと思える病院にしていきたいと思っています」

型にはまらず患者の〝幸せ〟探す

 訪問診療は2017年10月に稼働を開始した。今後さらに充実させていく予定だ。

 「訪問診療の利用者の数は少しずつ増えています。私たちの理念は、患者さんに安心して治療を受けていただくこと。患者さんが望んだ形で、穏やかな生活を送れるよう、お手伝いをしていきたい。そのためには、どのような治療が必要なのか。総合的に判断し、常に寄り添いながら患者さんとその家族の方を支えていきたいと思っています」

 高齢の患者さんに対しては、自宅への復帰だけでなく、福祉施設へバトンタッチすることも多い。少しでも患者家族の負担を少なくするための体制づくりも充実させていく方針だ。

 「重要なのは、従来通りの型にはまった診療ではありません。それぞれの患者さんにとって異なる、幸せの形を探していきます」。患者にも、働くスタッフにも寄り添いながら、心の通い合う病院運営を目指す。

社会医療法人社団光仁会 総合守谷第一病院
茨城県守谷市松前台1―17 ☎0297―45―5111(代表)
https://www.moriya.daiichi.or.jp/

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