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将来を見据えた展開で機能的な病院をつくる

将来を見据えた展開で機能的な病院をつくる

特定医療法人 茜会 𠮷水 一郎 理事長(よしみず・いちろう)
1999年福岡大学医学部卒業。同大学病院、糸島医師会病院、𠮷水内科院長などを経て、
2010年から現職。

 下関市にある昭和病院を中心に、診療所、訪問看護ステーションなどさまざまな施設を展開する特定医療法人茜会。経済連携協定(EPS)に基づく看護師候補者の受け入れにも早期から取り組んできた。

―昭和病院について教えてください。

 私どもの病院はジャンル分けすると、慢性期病院です。しかし、急性期に一切対応しないというわけではありません。近隣のクリニックからの紹介を受ける形で、発熱や脱水などの軽症の急性期治療に対応しています。

 患者さんの傾向としては、10年、20年前に比べると入院患者数は倍近くに増え、入退院のサイクルも早くなってきています。

 医師の働き方に関しても以前から配慮してきました。マンパワーが減りつつありますから難しいところですが、現状、当院の医師はほぼ残業なく働いていただいています。

―EPAに基づく看護師候補生の受け入れはいつごろから。

 2008年の協定発足当初から取り組んできました。当院があるエリアでは、以前
から看護職や介護職の人材確保に苦慮しており、将来はもっと状況が厳しくなるだろうと予想していました。

 そこで当院附属の看護学校を設立し、同時に、数人のEPA候補生を受け入れることにしました。EPA候補生の受け入れの際、当初は一般の仲介業者を経由していましたが、現在は、全日本病院協会からの紹介のみに限っています。

 海外から看護師候補者を受け入れる場合、もともと当院で働いていた日本人スタッフの理解や協力が欠かせません。現在は中国、韓国、ベトナム、フィリピン、インドネシアといった国のスタッフがおり、それぞれの国の文化を知ってもらえる時間を設けるなどしています。

 ただ、現行の規定では、看護師の国家試験に不合格で准看護師試験に合格した人は、合格から4年経ったら帰国しなければならないことになっています。この枠組みが改定されれば、もっと現場の状況も改善できるのではないかと思いますので、何らかの進展があることを期待したいですね。

―4月にスタートさせた介護医療院について。

 もともと60床あった介護療養病棟をリニューアルして介護医療院をオープン。スタッフの制服も一新しました。

 病院から介護医療院に変わったといっても、スタッフはもともと病院で働いていた人ばかりです。「これからは病院じゃなくて施設。病気を治すという意識ではなく、療養環境を整えることに心を砕くように」と伝えています。

 これまでも、認知症の患者さんの身体抑制ゼロを掲げてきました。その思いは、変わりません。

―今後の展望は。

 2019年春、当法人は北九州市立門司病院の指定管理者となりました。期間は10年。ノウハウを生かし、しっかりと運営していかなければと思っています。

 また、昭和病院の移転計画も進めています。現在の病院は、坂道を上った丘の上にあり、外来に来られる方に不便をおかけしています。建物自体も老朽化しており、機能も十分とは言えません。外来の機能もしっかり果たせる、機能的な新病院をつくりたいと考えています。

 新病院のスタートは2年後が目途。ICTの活用を積極的に推進するほか、運搬業務が効率的にできるような動線づくりをする予定です。

 今、この病院の院長をお願いしている佐栁進先生は、関門医療センターの前院長で、同センターの移転を中心になって進められた方です。その経験も生かしていただきながら、患者さんとスタッフが過ごしやすく、働きやすい環境を整備したいと思っています。

特定医療法人 茜会
山口県下関市汐入町35―1
☎083―231―3888(昭和病院)
https://www.akanekai-showa.com/

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