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女性外来専用フロアを新設 世界水準の治療を

女性外来専用フロアを新設 世界水準の治療を

医療法人 真栄会 にいむら病院 新村 友季子 理事長(にいむら・ときこ)
2005年鹿児島大学医学部卒業。
鹿児島市医師会病院、医療法人真栄会新村病院泌尿器科などを経て、2015年から現職。
2013年ダビンチサージカルシステム外科医ライセンス取得。

 泌尿器科の女性医師で唯一、日本ロボット外科学会国内B級ライセンスを持つ新村友季子理事長。鹿児島県内で、ここにしかない女性泌尿器科外来に、この春専用フロアが完成。県内外の多くの患者から、さらに期待が高まっている。

―鹿児島でいち早く2013年にダビンチを導入されました。

 ダビンチによる症例数は、743件(6月17日時点)になりました。手術が座ったままできますし、力も不要です。力がない女性医師にこそ、向いていると感じています。

 症例の内訳としては、前立腺がんが最多、ほかに腹腔鏡で行っている骨盤臓器脱の仙骨膣固定術でも、ダビンチを活用し始めました。現在は保険適用外ですが、すでに10例ほど実績を重ねています。この手術を実施している病院は、全国でもあまり例がないと思います。

 もちろん患者さんにとっては、腹腔鏡による手術であっても問題はありません。ただ腹腔鏡の場合、医師がスキルを身に付けるまでにかなり時間がかかります。一方で、ダビンチは、多くの症例を経験しなくても同じ手術成績が出せます。より安全、確実に習得しやすい。ダビンチを選ぶ理由は、そこにあるのです。

―新しくなった女性外来の状況はいかがですか。

 今年4月22日に、女性外来専用フロアが完成しました。メインの入口は同じですが、女性はすぐに専用の2階フロアに上がれるようになっています。男性の患者さんが多い泌尿器科ですから、待合が別になったことで、女性の患者さんに大変喜んでいただいています。若い患者さんも増えました。

 内装も、患者さんが緊張しないよう、ホテルのような、病院らしくない雰囲気を心掛けています。スウェーデンのカロリンスカ大学病院を訪れた際、まるで美術館のようにアートが院内に飾ってあり、大変感銘を受けました。そこで、今年1月に完成した新棟「モリス館」を中心に、アートによる心理的ケアに取り組んでいます。患者さんの心の支えになれたらいいですね。

 鹿児島には、女性外来も、泌尿器科の女性医師もここだけ。宮崎や熊本からも患者さんがいらっしゃるほどです。全国的にも、泌尿器科の専門医を持っている女性医師は5%ちょっとしかいません。もっと育ってほしいですね。

―新しい試みは。

 40代以上の女性に多い尿もれ(腹圧性尿失禁)の治療として、インティマレーザーを3月に導入しました。日帰りのレーザー治療で、時間は30〜40分程度。自費診療にはなりますが、例えば高齢で、麻酔をかける手術が難しい方などに、とても喜ばれています。

 また、尿もれの対策の一環として、看護師と理学療法士が「女性のための骨盤底筋体操外来」を実施しています。こちらも自費ですが人気があります。1時間ほどかけて、体操と生活指導を行い、自宅で継続していただくのですが、8割の人に効果がありました。これも、泌尿器科としては、珍しい試みだと思います。

 国内初の導入で、前立腺がんを高い確率で発見できる「ウロナビ(MRI超音波画像融合前立腺生検システム)」については、新村眞司院長が、今年6月に韓国で開催された泌尿器国際学会にて発表。ベスト賞をいただきました。しっかりと臨床を行い、結果を出せば、世界でも評価していただけると、自信になりました。

 今後は世界から、例えばアジアから患者さんに来ていただくことも考えていきたい。鹿児島には温泉もあるので、療養を兼ねて来ていただけるとうれしいですね。

 ダビンチをはじめ、これからも「患者さんにとって最も善い」と思える治療を提供し続けたい。泌尿器科、放射線科、麻酔科の医師全員が「チームにいむら」として、一丸となって頑張っていきたいと思います。

医療法人 真栄会 にいむら病院
鹿児島市西田2―26―20
☎099―256―6200(代表)
http://niimura-hp.or.jp

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