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女子ラグビーチーム設立 医師によるスポーツ振興を

女子ラグビーチーム設立 医師によるスポーツ振興を


院長(むからみ・ひでたか)

1992年久留米大学医学部卒業。
社会保険田川病院整形外科医長、ラグビー日本代表チームドクターなどを経て、2017年から現職。

 九州初のプロ・社会人女子ラグビーチーム「ナナイロプリズム福岡」が発足。運営母体である「ナナイロラボ」代表の村上秀孝氏は、村上外科病院院長であり、長らくラグビー日本代表や世界大会に参加する「サンウルブズ」のチームドクターを務めてきた整形外科医だ。

─発足の経緯は。

 2019年6月に一般社団法人「ナナイロラボ」を立ち上げ、CEO(最高経営責任者)に就任しました。

 法人には三つの事業目的があります。一つ目はスポーツを通じた地域社会への貢献事業。二つ目が重度のスポーツ傷害をサポートするメディカルプロジェクト事業。そして三つ目がラグビー女子「ナナイロプリズム福岡」の運営です。

 選手兼ゼネラルマネジャーに、7人制ラグビー女子日本代表キャプテンの中村知春選手を迎え、2020年から全国の大会に参加。2020年の東京、2024年のパリ両オリンピックに選手を送り出すことを目標にしています。

 私は中学生からラグビーを始め、医師になってからもずっとスポーツドクターとしてラグビーに関わってきました。大学の後輩で、東京オリンピック男子・女子セブンズ日本代表チームドクターでもある医療法人利光会五反田病院の五反田清和院長の橋渡しで、中村選手とはいろいろ話をする機会を得ました。

 「九州には優秀な女子ラグビー選手がいるのに、地元の社会人チームが少ない。ほとんどの選手が、関東や関西の大学や社会人チームに流出している。九州に帰ってきても受け皿となるチームがないので、多くの選手が競技を辞めてしまう」と言うのです。

 中村選手は「九州でラグビーに打ち込める環境をつくりたい」。私も長年のスポーツドクターの経験から、「スポーツによる重傷事故を減らしたい」と考えていました。両方の思いが合致し、新チーム設立へ動き出すことになったのです。

─設立までは。

 準備期間は1年ほど。その間に、ラグビーワールドカップ2019日本大会での盛り上がりを追い風に、東京オリンピックまでにチームを発足させたいと考えていました。

 ただし、中村選手は、オリンピック強化に向けた合宿や海外遠征で、海外を飛び回っています。そこで、週1回のオンライン会議で、九州、東京、大阪、海外にいる主要メンバーをつないで、さまざまな案件の意思決定を進めていきました。

 所属選手は、日本代表候補を含め、1月にトライアウトを実施。新たに2人が決定しました。ただ、オリンピック代表候補の選手は、所属チームの試合に出られない可能性があります。外国人選手のセレクションも考慮し、九州が拠点のチームという特色を生かすためにも、今後はアジア各国まで視野を広げていくつもりです。

─チーム運営の課題は。

 選手の雇用形態を「ハイブリッド・プロフェッショナル」と呼んでいます。

 例えば、平昌オリンピックスピードスケート500㍍の金メダリスト・小平奈緒選手が、長野県にある社会医療法人財団慈泉会相澤病院に所属しているように、選手一人ひとりを企業や医療法人に雇ってもらえるようなモデルを考えています。

 チームのオフィシャルパートナーとして、久留米大学(永田見生理事長)と包括連携協定を締結。グラウンドやトレーニングルーム、クラブハウスなどのサポートを受けています。スポンサーとしては、主として九州圏の多業種の企業から支援をいただいています。

 医師として仕事もありますので、ご協力いただいている企業へ、なかなか直接出向いてごあいさつできていない状況です。さまざまな課題はありますが、ラグビーマインドで、情熱を持ってチャレンジしていきたいと思います。

医療法人鷹ノ羽会 村上外科病院
福岡県田川市魚町12―5
☎0947―44―2828(代表)
http://murakami-geka.com/

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