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多職種の力を結集して尊厳を守れる医療を

多職種の力を結集して尊厳を守れる医療を

  多田 恵一 院長(ただ・けいいち)
1973年岡山大学医学部卒業。同附属病院(現:岡山大学病院)、
高知県立中央病院(現:高知医療センター)、浜脇整形外科病院副院長などを経て、
2017年から現職。

 1986年に医療法人和同会岡田病院として開設され、1990年4月に広島シーサイド病院に名称を変更。広島県南区で、高齢者の増加に伴う医療ニーズに応えてきた。多田恵一院長に現状を尋ねた。

―病院の成り立ちを教えてください。

 人口に対して、療養型の医療施設が少ない─。当時の広島の状況への危惧が当院の出発点です。1990年に「広島シーサイド病院」と改称。歴史は30年を超えました。

 長期にわたる療養や介護を要する高齢者の増加に対し、国は療養病床の創設を決定。その方針を受け、医療を必要とする方に向けた医療療養病床、介護を必要とする方に向けた介護療養病床を有しています。

 開設当時は95床だった当院も、現在、医療療養病床208床、介護療養病床122床の計330床となりました。

 これらを両輪にして在宅の患者さんに向けた通所リハビリ、デイサービス、ショートステイ、グループホームも開設。地域の高齢者のニーズに対応すべく、機能を広げてきました。

 脳神経内科の専門医も在籍し、ALS(筋萎縮性側索硬化症)など長期の医療支援が必要な方を受け入れる体制も整えています。


―どのような方針を掲げていますか。

 常に患者さんとご家族の立場を考えて行動することです。私が2017年に当院に来た際、医療、介護、福祉の専門家がチームとして動く姿を見て、大きな強みだと感じました。

 医師と看護師はもちろん、薬剤師、理学療法士、作業療法士、言語聴覚士など各専門分野のプロが、患者さんの生活を支えるという目標に向かって一丸となっています。

 誰しもいつか老いる。家族のため、社会のために懸命に生きてこられた患者さんが、少しでも長く人間としての尊厳、生きていることの喜びを感じて過ごす。そんな日々を届けたいというのが私たちの願いです。

 ご家庭で療養するのが難しい方、あるいは急性期病院での治療後に回復期、慢性期にある患者さんを積極的に受け入れることで、広島市南区を中心とした当地域の医療を支えたいと考えています。

 県立広島病院や広島赤十字・原爆病院、済生会広島病院、広島市民病院、広島大学病院などで治療後の患者さんを受け入れることもあります。

 海が目の前というロケーションの良さや広島市からのアクセスの良さなども考えて、当院を選ぶご家族もいらっしゃいます。


―院長の専門は麻酔科。

 岡山大学病院や高知県立中央病院(現:高知医療センター)などの麻酔科を経験した後、広島市民病院では麻酔専門医でチームをつくり、手術時の麻酔だけでなく、術後管理なども行っていました。

 その後、整形外科の専門病院に勤務したことで、急性期以降の患者さんが置かれる状況を、より深く知ることになりました。

 急性期や超急性期の現場を経験したからこそ、その後のご家族や患者さんの思いに寄りそうことの大切さを痛感したのです。当院が果たさなければならない役割は、非常に大切なものだと考えています。

 その後、整形外科の専門病院に勤務したことで、急性期以降の患者さんが置かれる状況を、より深く知ることになりました。

 急性期や超急性期の現場を経験したからこそ、その後のご家族や患者さんの思いに寄りそうことの大切さを痛感したのです。当院が果たさなければならない役割は、非常に大切なものだと考えています。


―今後について。

 地域医療を支える最後の砦(とりで)として、医療療養病床の必要性はさらに増すでしょう。改善を重ねながら引き続き充実させていきたいと考えています。

 また、介護療養病床は政府の方針を受けて介護医療院への転換を考えています。現在、その準備を進めているところです。

 在宅医療を支える仕組みもさらに発展させていきたいと考えています。医療法人和同会の一員として、グループ共通のスピリットである「患者さんやご家族の立場に立った医療」の実現に向けて、意欲的に取り組みたいと思っています。


医療法人和同会 広島シーサイド病院
広島市南区元宇品町26─20
☎082―255―1010(代表)
http://www.ss.wadoukai.jp/

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