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地域貢献をテーマに信頼される法人運営を

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社会医療法人青洲会 中村 幹夫 理事長(なかむら・みきお)
1984年長崎大学医学部卒業。同附属病院泌尿器科、
北九州市立八幡病院などを経て、1994年福岡青洲会病院入職。
2001年同病院長、2016年から現職。


 「社会医療法人青洲会」は旧長崎県北松浦郡田平町(現:平戸市)で「」として創設。現在は長崎、福岡、熊本の3県で病院・介護施設、介護事業所、老人ホーム、保育園などを展開している。その基本理念と現況を、中村幹夫理事長に聞いた。

―沿革を教えてください。

 青洲会は初代理事長である上野義博によって、「いつでも、どこにでも、誰にでも医療を」を基本理念に、1984年、長崎県の田平町で病床100床の「青洲会病院」として創設されました。以来、すべての人を平等に慈しみ、思いやり・愛情を持って接するという意味の「一視同仁」をモットーに、安心・安全で良質な医療・介護を提供しています。

 「青洲」は江戸時代の医師で、世界で初めて全身麻酔による乳がん手術に成功した外科医として知られる華岡青洲(1760―1835)に由来しています。青洲は生涯を通じて紀伊国(現在の和歌山県)で地域医療を実践し続けた医師として知られており、その偉業に感銘を受けた上野初代理事長が、青洲の子孫の了承を得て、その名の使用許可をいただきました。

 1993年には福岡県糟屋郡粕屋町に救命救急医療を主軸にした「福岡青洲会病院」を開設し、2011年に社会医療法人としての認定を受けました。

 社会医療法人は公益性の高い医療を担う医療機関のみに与えられる法人格で、その認定には厳しい要件があります。基本的には救急、災害、へき地、周産期、小児の各医療事業において一定の要件を満たす実績が求められています。

 長崎県平戸市の「青洲会病院」では設立当初から「待つ医療から出かける医療へ」を合い言葉に、地域住民に対する健康教室の開催や、多くの離島を抱える長崎県北西部で自前の往診船を使った訪問診療を行っていました。

 「福岡青洲会病院」への救急車などによる搬送件数は年間4000件を超え、「青洲会病院」ではへき地に医師を派遣する延べ日数が140日を超えるなど、求められる要件を大きく超えています。

 福岡地区の「福岡青洲会病院」は救急医療、長崎地区の「青洲会病院」はへき地医療を担う病院として実績が評価されて、社会医療法人の認定を受けました。


―組織運営、人材育成について。

 現在、青洲会グループ全体で約1300人の職員がいます。中核となる「福岡青洲会病院」だけでも、2019年度からは病床数213床に対して、研修医を含めた医師数が60人となる予定で、かなりの大所帯となっています。

 2015年の医療法改正でガバナンスの充実が求められており、社会医療法人としても公益性、透明性のある組織運営に努めています。

 組織のマネジメントについては、2000年代前半に離職率が高い時期があったことへの反省を踏まえて、早くから組織の理念、ビジョンの共有に取り組んできました。
 そのマネジメント手法が「FISH哲学」で、「遊ぶ」「楽しませる」「注意を向ける」「態度を選ぶ」という四つのマインドの実践で、職場の活性化と職員のモチベーション向上を図っています。

 また、人材育成についてはグループ内に青洲会キャリア開発研修センターを設置して、職員にキャリアパスを示しています。その上でわれわれが掲げる「理念」「使命」「価値」を明確にした、独自のプログラムによる研修、教育支援体制を構築しています。

 現在、グループ施設の一つである福岡市中央区の「堤病院」を回復期医療を担う病院とする改築計画が進んでおり、急性期から在宅、介護までの連携強化を図っています。今後も「地域貢献」をテーマに、より地域の方に信頼される医療機関、法人として、医療・介護の質を高めていきたいと考えています。


社会医療法人青洲会
福岡県糟屋郡粕屋町長者原西4―11―8(福岡青洲会病院内)
☎092―938―0345
http://www.seisyukai.jp/

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