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地域救急医療体制のさらなる充実を図る

地域救急医療体制のさらなる充実を図る

医療法人徳洲会
末吉 敦 院長(すえよし・あつし)

1985年岡山大学医学部卒業。
宇治徳洲会病院循環器科部長、同心臓センター長、同副院長を経て、2015年から現職。
救命救急センター長を兼任。

 2015年に新築移転し、さらなる医療の質とサービスの向上に努めてきた宇治徳洲会病院。救命救急センターをはじめ地域周産期母子医療センター、地域がん診療連携拠点病院、地域災害拠点病院など多くの責務を担う。高度急性期から在宅まで、地域のトップランナーを目指し、施設や制度の整備を加速させている。

─病院の特徴は。

 当院は1979年に開業し、40周年を迎えました。2015年に新築移転し、さらにより良い医療を提供できるよう職員一丸となり頑張っているところです。

 開院以来、重症救急患者の命を救う救命救急を、24時間体制で継続して提供してきました。「どんな患者も断らない」をモットーに、2019年は約9000件を受け入れ、救急応需率は99.7%となっています。

 2019年、地域がん診療連携拠点病院にも指定されました。京都府南部地域での中心的な役割を担い、山城北医療圏の人口約45万人のうち42%の患者の治療実績があります。

 また、地域周産期母子医療センターの指定を受けており、ハイリスク妊婦および新生児に対応した治療、管理にも力を入れています。

 2002年に開設した心臓センターも当院の強みの一つ。専門の医師が24時間365日体制で常駐し、内科部門と外科部門が合同で循環器疾患の診療を行い、多岐にわたる循環器疾患に即応しています。カテーテル治療においても近畿で有数の実績を積み、アクティビテ
ィーが高い部門の一つです。

─新築移転後について。

 新築移転に伴い、免震構造の病院を建て、地域災害拠点病院に指定されました。耐震性能グレードはSランク、震度7の巨大地震が発生した場合も軽微な被害で済み、病院機能を継続できる建物です。

 実際に2018年の大阪府北部地震発生の際にも、大きな揺れは感じず、エレベーターも止まることなく、診療機能に影響を与えることはありませんでした。

 救急搬送された重症外傷患者の診察・治療が1カ所でできる「ハイブリッドER」を導入して、さらに高度な救急医療が可能になりました。重症外傷の救命率向上に貢献できればと思っています。

 そして、2020年4月には、血液内科病棟に無菌病棟18床の設置、頭頸部外科の開設も予定しています。

─今後の展望は。

 開設したいと考えているのが身体合併症精神科病棟です。近畿では大阪府、兵庫県にはありますが、京都府にはありません。

 現在、市内精神科病院からの身体合併症による紹介件数が年間平均170件あります。そのうち入院件数が約70件。精神疾患関連の救急搬入件数が年間700件で、そのうち約250人が身体合併症で入院しています。 これに薬物中毒や自殺企図の患者を入れると需要は膨大です。どんな患者も断らず、治療後の管理を適切に行うためには専用の病棟が必要だと考えています。地域の急性期病院として、地域で発生するすべての病気に対応できる病院にしていきたいと思います。

 また、若手医療スタッフの育成も課題です。当院で研さんを積んだスタッフが、今後別の施設に移った際に「さすが宇治徳洲会病院で働いていただけあるな」と思ってもらえる人材を育てたいですね。

 そして、地域包括ケアシステムの整備にも力を入れていかねばなりません。高度急性期から慢性期、在宅まで地域のトップランナーを目指して元気な病院にしていきたいと思います。

 新築移転をしたことで、患者さんが求める医療レベルも高くなったと実感しています。基本理念の一つである「自分の家族に受けさせたい医療」を基準に、安心して預けていただける病院を目指し、職員一同全力で取り組みます。

医療法人徳洲会 宇治徳洲会病院
京都府宇治市槇島町石橋145
☎0774―20―1111(代表)
http://www.ujitoku.or.jp/

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