九州医事新報社 - 医療・医学の〝今〟を伝えて62年

地域包括ケア病棟を備えた新病院として

地域包括ケア病棟を備えた新病院として

  院長(ひらまつ・まこと)
1973年岡山大学医学部卒業、1980年岡山大学大学院修了。
英Guy’s Hospital Medical School、
岡山大学医学部附属病院(現:岡山大学病院)などを経て、
岡山済生会総合病院に勤務。2018年から現職。


 岡山済生会総合病院の外来部門である岡山済生会総合病院附属外来センターが、2018年9月、地域包括ケア病棟を備えた「岡山済生会外来センター病院」として新たなスタートを切った。同院が果たすべき役割、今後の展開とは。平松信院長に聞いた。

―改めて、新しい名称でスタートすることになった経緯を教えてください。

 この場所には、もともと553床の岡山済生会総合病院がありました。2016年に、同院が国体町に移転。「」の方式を採用し、当地で済生会病院附属外来センターを運営することになったのです。

 岡山県の保健医療計画によると、2025年、県南東部医療圏では高度急性期・急性期の病床はおよそ2000床過剰、回復期の病床はおよそ1600床不足と予測されています。国も岡山県の急性期病院の多さを指摘。

 そこで2018年、岡山済生会総合病院は、553床から473床へのダウンサイジングを実施しました。一方、当院では地域包括ケア病棟80床を整備しました。入外分離してから3年の間、「外来センター」としてみなさんに親しまれてきましたので、新たなスタートに当たって、その名を継承しようと考えました。

 岡山済生会総合病院にあった在宅医療支援室を「在宅医療センター」として当院に移動し、予防医学健診センターも併設。今年3月には、訪問看護ステーションも当院に移りました。地域包括ケアシステムの構築が進む中、在宅医療を支援する体制が整いつつあります。


―どのような方針を掲げているのでしょうか。

 外来センターとしての役割、地域包括ケア病棟で在宅医療への橋渡しをする役割。さらに予防医学健診センターの役割、そして地域の在宅医療を支援する在宅医療支援センターの役割。当院はこの四つの役割を重視しています。

 当院が直接的に在宅医療を行うのではなく、開業医の先生方の活動を支援します。国が「在宅」を推奨する中で、この流れに対する患者やご家族の不安、かかりつけ医となる開業医の先生方の負担の解消がとても重要です。

 そこで、当院が在宅医療を支えることによって、患者さんが安心して在宅医療を受け、またかかりつけ医の先生方の取り組みが円滑に進むよう、サポートしたいと考えています。


―地域包括ケア病棟はどのようなニーズに対応していますか。

 役割としては、急性期を経過した後、自宅に戻る前段階の患者を受け入れる「」。次に在宅や介護施設において急性期以外の医療が必要なときに患者さんを受け入れる「」。三つ目に、介護者の入院や体調不良など、在宅医療が困難な状況になる何らかの事情が生じたケースで、医療処置が必要な方を一時的に受け入れる「」です。

 当初は岡山済生会総合病院などから当院へのポストアキュートの方が主でした。現在はポストアキュート6割、サブアキュート3割、レスパイト入院が1割です。


―今後の抱負をお聞かせください。

 地域の在宅医療の充実を図るためにも、当院の地域包括ケア病棟の存在を、かかりつけ医の先生方に知っていただくことが大切だと考えています。

 地域包括ケアシステムの基本的な考え方は、高齢者をはじめ「誰もが住み慣れた地域で自分らしい人生を送る」ための仕組みです。これまで、岡山市内にある地域包括ケア病棟の多くは中心部から少し離れた場所にありました。回復期の患者さんを受け入れる医療機関が不足しているのです。

 当院の機能を活用して患者やそのご家族、かかりつけ医の先生方、そして社会のニーズに応えていきたいと考えています。


岡山済生会外来センター病院
岡山市北区伊福町1―17―18
☎086―252―2211(代表)
https://www.okayamasaiseikai.or.jp/patient/

この記事を読んだ方は他にこんな記事も読んでいます

最新の記事情報が取得できます

Twitter

「いいね!」ボタンを押すと、最新情報がすぐに確認できるようになります。

Instagram

フォローする」ボタンを押すと、最新情報がすぐにツイート上で確認できるようになります。

コメントはこちらから

メニューを閉じる