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地域とともにさらなる発展を

地域とともにさらなる発展を

産業医科大学病院
田中 文啓 病院長(たなか・ふみひろ)

1986年京都大学医学部卒業、
同胸部疾患研究所外科教室(現:医学研究科器官外科学講座呼吸器外科)入局。
米MDアンダーソンがんセンター胸部外科留学、兵庫医科大学呼吸器外科准教授、
産業医科大学病院副院長などを経て、2020年から現職。同大学第2外科学教授兼任。

 2020年4月から産業医科大学病院の病院長に就任いたしましたので、ごあいさつ申し上げます。

 私は1986年大学卒業と同時に京都大学胸部疾患研究所外科教室に入局し、以来30年以上にわたって肺がんや胸膜中皮腫などの呼吸器悪性腫瘍に対する手術を中心とした呼吸器外科学の診療・教育・研究に携わってきました。

 2010年12月に縁あって産業医科大学第2外科学教授(産業医科大学病院呼吸器・胸部外科診療科長兼任)に就任し、恩師の教えである「自分や自分の家族が病気になったときに受けたい医療」の実現と後進への継承を目指して臨床・医学教育・医学研究を行ってきました。

 また、産業医科大学病院の理念「①患者第一の医療を行います② 科学的根拠に基づく安全かつ質の高い医療を提供します③人間愛に徹した優れた産業医と医療人を育てます」を実現すべく全力を傾け、院内各部門や地域医療機関と連携して、教室員とともに地域医療の発展に努めてきました。今後はこれまでの経験を生かして、「自分や自分の家族が病気になったときにかかりたい」病院を目指して努力する所存です。

 産業医科大学病院は1979年7月に診療を開始し、現在では北九州地区唯一の大学病院および特定機能病院として質の高い安全な医療・教育を行っています。特にがん診療の分野では、近年は北九州医療圏で最も多くの患者さんの診察を行っています。これはひとえに、開設以来、産業医科大学病院発展のために尽力された法人・大学および病院職員の多大な努力と、多くの地域医療機関および関係者の方々のご支援のたまものです。

 一方で、病院開設より40年以上が経過し施設の老朽化や狭隘(きょうあい)化が目立つため、3年後(2023年)の開設を目指して急性期診療棟新築の準備を進めています。新棟は急性期医療に関わる部門を強化・集約した地上5階建ての診療棟で、ハイブリッド手術室など最新鋭の設備を備えるとともに、産業医学臨床センターや両立支援室などの産業医科大学ならではの機能も備える予定です。

 私は、新病院建設準備室長あるいは新病院建て替え対策室長として、新病院建設の準備に関わってきました。この経験を生かし、経営的な視点とのバランスを取りつつ新病院での円滑な診療開始に向けて努める所存です。

 また、医療を取り巻く環境は、求められる医療技術や医療安全のレベルが高くなる一方で、診療報酬の実質的引き下げや少子化による患者数の減少など経営的にも厳しさを増しています。さらなる産業医科大学病院の発展のために、時には従来の枠組みにとらわれない発想に基づいた業務効率化も重要です。これまでの産業医科大学病院の長所を生かしつつ、同時に他のさまざまな医療機関の多様な考え方や施策を取り入れながら、産業医科大学病院のますますの発展のために微力ながら努力する所存です。

 さて、2019年末に中国に端を発した新型コロナウイルスの感染拡大は地球規模で広がり、医療のみならず社会全体に暗い影を落としています。当院でもコロナウイルス感染症対策に追われ、通常の診療業務にも影響が出ている状況です。

 しかし振り返ってみますと、当院ではさまざまな制度化改革などの難問が生じるたびに職員が一致団結して局面を乗り越えてきた実績があります。今回の難局も必ずやこれを乗り越え、逆にこれらを糧として、より安全で高水準の医療体制を構築し、安心な医療を提供していけるものと確信しています。そのためには職員や関係者をはじめ、地域の医療関係者の皆さま方のご協力がぜひとも必要ですので、よろしくご指導ご支援のほどお願いいたします。

 最後に、私は病院長に就任しても、あくまでも一外科医として、これまで通り手術に携わりますので、よろしくお願い申し上げます。

産業医科大学病院
福岡県北九州市医生ケ丘1-1  ☎️093-603-1611(代表)
https://www.uoeh-u.ac.jp/hospital.html

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