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地域で求められている医療ニーズに応える

地域で求められている医療ニーズに応える


病院長(さいとう・かずよし)

1986年産業医科大学卒業。
同大学病院第1内科、米ハーバード大学医学大学院訪問研究員、
産業医科大学病院臨床研究推進センター副センター長などを経て、2017年から現職。
産業医科大学臨床教授兼任。

 2016年に同じ戸畑区内から現在地に新築移転した戸畑総合病院。2017年に病院長として就任した齋藤和義氏。新築とともに取り組んできた病院機能の拡充を図るための、新たなる方策とは。

―病院の概要は。

 前身である牧山中央病院の時代から、地元に密着した病院として、地域医療に貢献してきました。

 北九州市戸畑区内にはすべての診療科を備えた総合病院が少なく、地域完結型医療に対応できる医療機関が必要であるということから、2016年に現在地に新築移転。診療科を拡充して「戸畑総合病院」と改称しました。現在では25の標榜科に193床を擁し、常勤医師29人体制で、急性期から高齢の患者さんに至る幅広いニーズに応える医療を提供しています。

 新築移転を機に、地域での需要が増加している耳鼻咽喉科、乳腺外科などを開設。放射線科にはMRI、CT、心臓カテーテルなどを導入し、マンモグラフィー検査も可能となりました。

 さらに、医療連携の効率化とサービスの質の向上を目指し、最新の高速ICTネットワークを構築。館内の無料Wi―Fiをはじめ、ナースコールもスマートフォンと連動させました。小児科、産婦人科、歯科外来、マンモグラフィー検査は、患者さんのスマートフォンやパソコンから予約可能です。

 職員の福利厚生のために導入した北九州市初の「タニタ食堂」は、どなたでも利用することができ、地域住民の皆さんから好評をいただいています。

―病院長に就任してからの取り組みについて。

 当院ならではの特色を出すために、すべての診療科においてレベルアップを図ってきました。一つは私の出身でもある産業医科大学の内科と提携して、膠原病・リウマチの生物学的製剤などによる高度先進医療に力を入れています。

 二つ目に戸畑には心臓専門の医療機関がないので、常勤の心臓リハビリ専門の医師に来てもらうようにしました。

 三つ目が整形外科。人工関節センターを立ち上げ、人工関節手術も数多く行っています。各診療科の専門医も増員して、放射線科専門医2人、消化器病、呼吸器専門医はそれぞれ1人の先生に就任していただき、さらなる医療の質の向上を目指しています。

 私が長く勤務していた産業医科大学病院の協力型臨床研修病院として、研修医と病院実習の受け入れも行っています。多くの診療科で大学教授をはじめとした専門医に非常勤での診察をお願いしており、各科の専門性のレベルアップにもつながっています。

―地域医療を担う役割について。

 193床のうち、108床が地域包括ケア病棟です。他の病院や診療所、介護・福祉施設や、医療法人医和基会グループ内の介護老人保健施設などと連携して、〝地域完結型医療〟を実現するための活動を展開しています。

 亜急性期から療養期、在宅介護まで、患者さんが地域内ですべての医療・介護を受けられる体制を構築しています。さらに、連携先と良好な関係を築くことによって、患者さんが退院後もスムーズに在宅医療に移行できるよう取り組んでいます。

 小児科、産婦人科については多くの医療機関が縮小する傾向にありますが、地域のニーズにお応えして継続できるよう、これからも努めていきます。

 今後は潜在的な要望を掘り起こし、いかに充足させていくかが課題です。当院にはAI(人工知能)や画像診断のエキスパートなど、究めて高い専門性を持ったスタッフが数多くいますので、臨床研究をはじめ、先進的な医療にも積極的に参画していきたいですね。

医療法人医和基会 戸畑総合病院
福岡県北九州市戸畑区福柳木1―3―33
☎093―871―2760(代表)
http://www.iwakikai.com/

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