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国立大学法人秋田大学 創立70周年

国立大学法人秋田大学 創立70周年

「学生第一」を基本に社会に貢献する人材を育成

 新制大学として誕生し、2019年、70周年を迎えた秋田大学。国際資源学部、教育文化学部、医学部、理工学部の4学部を擁している。「学生第一」を掲げた大学運営に力を注ぐ山本文雄学長に話を聞いた。

―節目の年を迎えました。

 新制大学としては1949年に学芸学部、鉱山学部の2学部でスタートしました。1873年に開校した秋田伝習学校や1910年開校の秋田鉱山専門学校などがその源流にありますので、旧制学校時代を含めると約150年という長い歴史があります。

 医学部は、旧県立中央病院が国に移管されて医学部附属病院となり、1970年に開設されました。

 秋田県の高齢化率は国内トップ。一方で平均寿命、健康寿命は全国平均に比べると短くなっています。
 
 対策の一環として2018年に「高齢者医療先端研究センター」(長生きハツラツ研究所)を設置。秋田県、秋田県医師会、そして秋田大学による三位一体の取り組みとして、高齢になっても安心して暮らせる高齢者にやさしい地域づくりに貢献する長寿や健康に関する研究教育拠点を目指します。

 センターは教育文化学部なども含めて学際的に長寿や健康について研究を進めていこうという点が特徴で、認知症など高齢者に多い疾患に関する医学的知見や、地域社会学の知見を踏まえつつ、先端的研究を推進し、地域医療の向上と健康・長寿に関する教育研究の発展に寄与していきます。

 これに先駆けて2017年に協定を締結した東京工業大学、秋田県医師会と一緒にBMI(ブレイン・マシン・インターフェース=脳情報を利用し、脳と機械をつなぐ技術)と人工筋肉技術を統合した医療機器開発やトレーニング機器開発などに取り組んでいます。
 
 また、医理工連携にも力を入れています。私はもともと心臓外科医ですが「こういう医療機器があったら良いのに―」と思うことが度々ありました。
 
 そこで私の発案でスタートしたのが「医理工連携〝夢を語る会〟」。メディカルスタッフ、医学・保健学・理工学等の分野の異なる研究者や地元企業の皆さんとも交流を始め、それを機に臨床現場で使用される医療機器が完成しました。今後も夢の実現を目指して活動を続けます。

―他学部の活躍もめざましいですね。 

 秋田県は資源に恵まれた土地。秋田県内北部には銅山がありましたし、秋田市内では石油も採れました。地域的な背景が現在の国際資源学部への発展につながっています。資源探査、開発、生産といった理系分野はもちろん、資源を有する国の情勢や文化を学ぶ人文・社会系分野まで「資源学」を総体的に学べる国内でも唯一の学部です。

 もう一つの柱である教育文化学部は、地域の教育に携わる人材を育成してきました。地元小中学校の教員の多くを本学出身者が占めています。2019年度の「全国学力・学習状況調査」によると、都道府県別の正答率ランキングで秋田県は第1位。教育の質の高さが、児童・生徒の学力アップに貢献しているのではないでしょうか。

―方針は「学生第一」。

 大学の最も大切な使命は優秀な人材を輩出することだと考えます。

 ただ、私に伝わる学生の情報は人を介したもの。そこで、私自身も学生と直接話したいと考え「学長カフェ」(学長と学生の懇談会)を設けています。初めは雰囲気が硬いのですが、一緒にお茶を飲んだり話したりしているとだんだん打ち解け、大学への要望などを話してくれるようになります。こうした取り組みの効果もあるのでしょうか。教員も積極的に学生に関わってくれていますね。


国立大学法人
秋田市手形学園町1―1
☎018―889―2207(代表)
https://www.akita-u.ac.jp/

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