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国内外に誇れる研究を

国内外に誇れる研究を

名古屋大学大学院医学系研究科 整形外科学/リウマチ学
今釜 史郎 教授(いまがま・しろう)

1997年名古屋大学医学部卒業。
豊橋市民病院整形外科、名城病院整形外科脊椎脊髄センター、
名古屋大学医学部整形外科講師などを経て、2020年から現職。

基礎、臨床両面で社会貢献

 名古屋大学整形外科学教室の責務として、教育、臨床、研究の三つを全国的に主導し、患者さんや社会に貢献しなければなりません。同門の先生方が1000人近くもいる大きな教室で、2019年の整形外科入局者数では全国一となりました。患者さんに貢献する最善の医療を身につけた医師を育成しなければならない責任を痛感しています。

 また、名古屋大学整形外科の専門分野は脊椎脊髄外科、関節リウマチ、膝肩関節、股関節、腫瘍、小児、手の外科の七つがあり、全ての専門班が最先端の臨床・研究を実現できると思っています。

 私の専門は脊椎脊髄外科です。大学帰局前には難治性脊椎脊髄手術を数多く執刀し、臨床医療の発展を目指して臨床研究を行いました。

 基礎研究では大学院入学から現在に至るまで、名古屋大学で脊髄再生や骨再生について研究を継続しています。基礎研究から臨床応用につながるトランスレーショナルリサーチでは、画期的な経静脈投与により脊髄損傷急性期の回復を目指した国際共同治験や、現在進行中の腰椎骨再生に関する国内多施設共同治験を主導しています。

 今後は、専門の脊椎脊髄分野に限らず整形外科全ての領域の発展に力を注ぎたいと思っています。

 名古屋大学整形外科の全国に誇る多数の関連病院と同門の先生方のご協力を得て多施設研究を推進し、全国多施設研究では主任研究者として、国際的にもオールジャパンの臨床・基礎研究データを発信していかなければなりません。

 基礎研究では教室内の研究充実とともに、名古屋大学の基礎講座の先生方と連携し、さらに高度な研究を目指します。今後も名古屋大学の強力な連携のもと、基礎と臨床の両面から国内外に誇れるような研究や治療を進め、社会貢献して参ります。

県内の整形外科医療リード

 愛知県の2019年の年報によりますと愛知県の人口は 約755万人で、前年に比べ約1・4万人増加しています。また、ものづくり産業が多く、職場において整形外科疾患に伴う疼痛をお持ちの患者さんも多くいらっしゃいます。また65歳以上の老年人口は25%であり高齢者も増えています。これらを考えますと、県内における整形外科医療はさらに重要になってきます。

 名古屋大学医学部附属病院では、脊柱変形や腫瘍、小児整形など難治性の整形外科疾患を全てカバーしていますが、一般的な慢性疾患や外傷など、多くの整形外科疾患治療は名古屋大学整形外科の関連病院で対応いただかなければなりません。

 愛知県内の名古屋大学整形外科の関連病院において充実した医療を提供できるよう、適格な人材育成を目指すとともに、関連外の近隣病院とも綿密な連携をとり、愛知県内の充実した整形外科医療に貢献・けん引していきたいと思います。

高齢化で役割大きく

 整形外科医療は、頭部以外、からだの幅広い部位を網羅している特徴があります。骨や関節軟骨、靱帯、筋組織、神経に至るまでたくさんの疾患があります。

 臨床医療の魅力では、薬物やリハビリテーションなど多岐にわたる保存治療と、手術治療の両方があること、そして、手術治療においても骨の切除や金属を用いるダイナミックな手術手技と、末梢神経や脊髄を顕微鏡で操作する繊細な手術手技の両方が、高度に求められる点もやりがいにつながっています。

 最近、整形外科でも遺伝子レベルで疾患の研究が進んでいますが、多くの整形外科疾患の病態や最善の治療法がいまだに明らかでなく、基礎研究や臨床研究を通じて、現在も増え続けている整形外科患者さんの治療に貢献できるところも魅力です。

 日本は超高齢社会を迎え、整形外科医療の果たすべき役割はますます大きくなっていると思いますので、健康寿命延伸も含め社会に貢献できるよう努力していきます。

名古屋大学大学院医学系研究科 整形外科学/リウマチ学
名古屋市昭和区鶴舞町65 ☎️052-741-2111(代表)
http://meidai-seikei.jp/

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