九州医事新報社 - 地域医療・医療経営専門新聞社

効率化図る工夫随所に 地域に安心届けたい

効率化図る工夫随所に 地域に安心届けたい

社会福祉法人恩賜財団 大阪府済生会富田林病院
大阪府富田林市向陽台1ー3ー36 ☎0721ー29ー1121(代表)
https://www.tondabayashi.saiseikai.or.jp

 11月に新病院のグランドオープンを控えた大阪府富田林市の大阪府済生会富田林病院。限られた職員数でも「医療を通じて地域に安心を提供する」という同院の役割を果たせるように、効率化を図る工夫を新病院の随所に凝らしている。建設と同時に、さまざまな業務の見直しも進む。


◎11月グランドオープン老朽化に伴い現地建て替え

 新病院の外観は、国の重要伝統的建造物群保存地区に指定されている富田林市の「富田林寺内町」の街並みをモチーフにしている。落ち着いた色合いにして、隣接する「富田林特別養護老人ホーム 富美ヶ丘荘」など周辺の医療介護施設との一体感が出るようにしたという。

 南河内地域にある260床の同院は、1977年、富田林市長を開設者とし、済生会が指定管理者となって「公設民営」の総合病院として開院した。開院以来、地域医療を支えてきたが、施設の老朽化に伴い医療機能を維持することが難しくなってきたため、2014年から新病院の建設計画の検討が始まった。

 病院経営の不振や市議会で廃院案が議論されるなどして一時は計画が進行しなかったが、16年度からの経営改善を受けて17年、開設者を済生会として現地での建て替え計画が具体化した。

 その後、19年1月に着工し、20年11月に第1期工事を完了。既に新病院での診療を開始している。21年11月には第2期工事を終え、地上6階地下1階建て、延べ床面積2万2857平方㍍の新病院がグランドオープンする予定だ。工事の進捗(しんちょく)状況は、同院のウェブサイトで定期的に紹介している。

目指す病院像の実現へ 効率化図る工夫凝らす

 同院は、地域密着型の病院として「医療を通じて地域に安心を提供すること」を「任務」としている。目指す病院像の実現に向け、「十分とは言えない職員数を考慮して、できるだけ効率化が図れるように工夫しました」と語る宮﨑俊一病院長。外来部門では、患者が一目でどこに行けばいいのか分かるような案内表示にした他、診察の順番が近づくとスマートフォンに表示する仕組みも導入した。

 床面積を30%増やしたことで、職員はこれまで以上にゆとりを持った動きができるようになったという。特に手術室や放射線検査、リハビリテーション部門などは十分な広さを確保。宮﨑病院長は「現場の工夫で、これまで以上に診療内容が充実し、発展するはずです」と期待する。

 災害に強い病院を目指し、災害拠点病院に準じた機能を整備した他、エレベーターを増設し、救急専用も設けたことで、搬送能力の向上も図った。


業務見直しも進行中優れた診断、治療を提供

 新病院の建設に合わせ、さまざまな業務の見直し・改善も進んでいる。例えば外来の待ち時間を短縮するために、改善策を検討するワーキンググループを発足させた。業務の見直しは、新たに導入した電子カルテシステムからデータを抽出し、改善案が適切かどうかを科学的な分析で評価しながら進めている。

 従来のように経験的な評価や他院の事案の情報だけに頼るのではなく、科学的、論理的な考え方を職員が持てるように指導しているという。その一例として、診察の順番が近づいた患者にスマホを活用して知らせる取り組みでは、待ち時間を有効活用できるようにしたが、逐次アンケート調査などをして継続的に改善する方針だ。タスクシェアリングも導入し、業務と職員の動きの効率化を図っていく。

 任務を全うするために、「救急を断らない」「質の高い医療」「安心安全な病院」などの項目を重視して運営する同院。宮﨑病院長は「今後も、急性期医療と回復期医療の双方において優れた診断と治療を提供する病院を目指していきます」と力を込める。

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