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努力の積み重ねで開く 新しい研究の道

努力の積み重ねで開く 新しい研究の道

鳥取大学医学部統合内科医学講座分子制御内科学分野(第三内科)
教授(やまさき・あきら)

1993年鳥取大学医学部卒業、鳥取大学医学部第三内科入局。
博愛病院、カナダ・マニトバ大学医学部生理学教室などを経て、2018年から現職。


 悪性腫瘍を含む呼吸器疾患や感染症、膠原病など多くの内科領域を担当する鳥取大学分子制御内科学分野(第三内科)。昨夏、4代目教授に就任した山﨑章教授に、今の思いを聞いた。

―教授就任から8カ月が経過しました。

 治療の方針や診断、人事やその他の業務で責任の重さを感じることが増えました。院内外の会議も増えて個人としては日常が忙しく変化しましたが、教育や治療の大きなところは基本、これまで通りでよいと思っていますので特別に気負うことはありません。

 初代の原田義道教授の指導のもと内分泌の教室として始まった当講座は、2代目の佐々木孝夫教授時代に呼吸器内科の礎が築かれ、先代の清水英治教授時代に肺がんおよび膠原病診療が加わりました。

 私は、清水前教授とともに膠原病診療の立ち上げに携わりました。今後は、他領域へと広げていくというよりも、各領域を深く掘り下げていく方針です。また、時間をかけて育んできた人と人とのつながりや関連病院と構築してきた関係性など、大事にしなければならないところはこれまで同様、大切にしていきたいと考えています。

 私の代で特に注力したいのは研究ですね。第三内科は創設から今年で50年ですが第一内科、第二内科に比べるとまだまだ歴史が浅いと言えます。臨床、教育、そして研究の成果を出さなければという思いです。


―担当領域の山陰地方の現状は。

 地域全体として見ると、さまざまな分野で専門医が少ないと感じます。リウマチの専門医や内科の専門医を今後、増やしていけたらと思っています。

 患者さんの受け皿となる医療機関も、十分ではないため、鳥取市からここ米子まで通って来られる患者さんも多いのが現状です。高齢者が増えている印象はやはりあります。現在、90代の患者さんの入院も珍しくありません。

 リウマチに関しては整形外科が診るケースが一般的ですが、合併症のリスクがある方については、われわれのような内科医も治療に加わった方がより安心だと考えます。診療科の枠を越えて協力していくことが大切なのではないでしょうか。

 80代や90代の高齢患者さんが増加すると、合併症をどうケアするのか、何歳まで治療すればよいのかというところが問われます。また、たとえ病歴があっても地元のクリニックなどに照会できるデータが残っていない患者さんもこれから増えるのではないかと懸念しています。


―これからの希望を。

 まだ歴史も浅くて小さい教室ですので、若い人をもっと巻き込んでいきたいですね。やはり人が財産ですし、人がいればいろいろな挑戦もできます。最近は希望する人も少なくなりましたが、私としては海外留学にも出したい。

 私自身、先輩の紹介でカナダに行きました。さまざまな国の人たちと交流することができ、世界に触れた思いでした。仕事の面だけではなく、海外で家族と暮らすということも、貴重な経験になりました。

 「学位より専門医」という時代になって久しいですが、研究にも力を入れてほしいですね。「がんを追究したい」「内科を深めたい」「膠原病を掘り下げる」といった具合に、範囲が広いので幅広く学べるのがこの教室の良いところです。それぞれが関心を持つテーマを大事にして、研究を進められたらと考えます。

 そのためにも、「継続は力なり」。論文を読んだり、治療中に問題意識を持ったりと、小さな疑問を掘り下げていく。そういったあらゆることが努力であり、それを積み重ねていくことで新しい研究の道が開かれていくと思います。


鳥取大学医学部統合内科医学講座分子制御内科学分野(第三内科)
鳥取県米子市西町36―1
☎0859―33―1111(代表)
http://sannai.med.tottori-u.ac.jp/

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