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再編統合で地域の中核に 新病院建設にも前進

再編統合で地域の中核に  新病院建設にも前進

社会福祉法人 恩賜財団済生会 神栖済生会病院
院長(なかむら・よしはる)

1990年日本医科大学医学部卒業。
済生会波崎済生病院(現:神栖済生会病院)、日本医科大学付属病院、
神栖済生会病院副院長などを経て、2020年から現職。
日本医科大学消化器外科学准教授兼任。

 神栖済生会病院は、2019年に鹿島労災病院と再編統合し、地域の中核病院として規模を拡大しつつある。再編統合後のかじ取りを任された中村慶春院長は、地域に密着した医療と、350床の新病院建設を見据え、取り組んでいる。

―就任から約1年です。

 2019年4月に鹿島労災病院と再編統合し、同年10月に副院長として赴任しました。2020年1月に院長となるまでの3カ月間、職員、前任の院長、神栖市長などから、病院や地域のことを学ぶと同時に、どのように病院をけん引していくべきか模索しました。東京の大学病院とは異なり、当院は神栖市という自治体の中で、地域の中核病院としての医療を構築しなければいけません。そこで大切なのが「地域密着」です。

 働く職員も、患者さんも、同じ地域の住民です。〝同郷である〟という愛情を持って患者さんに接し、診断·治療することが大切であると考えています。もちろん、職員は以前からその思いを持っておりますが、改めて心をひとつにして、業務に取り組んでほしいと思っています。

 再編統合により患者さんが当院に集中しています。神栖市は、鹿島臨海工業地帯の約80%を占めており、そのことが人口の増加と地域の発展につながっています。患者さんが多いことは、病院の発展に必ずつながると期待しています。

 この一年、再編統合後の病院運営について、さまざまな改革に取り組んできました。幸いにも職員同士の人間関係は大変良好です。患者さんへの思いを大切に、職員が一丸となった病院づくりに取り組んでいます。

―新型コロナの対応は。

 就任直後から対応を強いられ、とにかく大変の一言でした。誰にとっても初めての経験です。あらゆるスタッフからの助言も参考にしつつ、患者さんも職員も同じ神栖市民である「同郷への愛情」を持って取り組んでいくこと、そして患者のみならず、職員の不安を軽減することに努めました。

 2020年3月下旬、発熱や肺炎など、流行性感染症の疑いがある患者さんを診る専門病棟を設置。一つのフロアでまとめて対応することで、患者と職員の感染リスクをできるだけ抑えようと考えました。職員には不安や誤解もありましたので、本来の目的を周知徹底。現在では、全員が病院の方針を理解し、一体感を持って取り組んでいます。

 専門病棟を設けたことによって、ほかの病床を効率的に使うことができるようになりました。6月ごろからは、全体の病床稼働率が一気に増加。結果的に、経営面からみても良い判断だったと思っています。

―今後の目標は。

 現在の179床を350床規模にする新病院構想の実現です。現在、医師会、行政および医科大学など関係者との検討、協議を続けています。私の一存で決まることではありませんが、新型コロナの影響もあり、地域のニーズに合わせながら、段階的に大きくしていけたらと考えています。

 再編統合に当たっては、旧鹿島労災病院で医師が大量に退職し、一気に機能が縮小。二つの病院を統合して臨床研修ができる病院をつくり、医師を集めたいという思いがありました。今のままでは、医師が増えても、働くスペースが厳しい状況で、新病院の建設を急ぐ必要があるのも確かです。

 個人的には専門である腹腔鏡手術を含めたがん診療を強みの一つにしたいと思っています。まずは院内全体で一体感を持って、再編統合の最終的な目的である新病院の整備に向かって進んでいきたいと思います。

社会福祉法人 恩賜財団済生会 神栖済生会病院
茨城県神栖市知手中央7─2─45
☎0299ー97ー2111(代表)
https://www.kamisusaisei.jp/

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