九州医事新報社 - 医療・医学の〝今〟を伝えて62年

全国公私病院連盟 会長 邉見 公雄

全国公私病院連盟 会長  邉見  公雄

 皆さま明けましておめでとうございます。2020年は、医療界はもちろんですが社会全体が地球難、人類難とも言うべきCovid︱19のパンデミックに覆いつくされた1年でした。低医療費政策や新自由主義的効率至上主義でフラフラの病院に輪をかける試練が襲いかかったのです。

 医師や看護師などの医療職をはじめ事務職、委託や派遣の方々も含めてオール病院で対応にあたり、家に帰れず院内泊や近くのホテル泊となった方も大勢いました。マスクや手袋、ガウンなどはいまだに品薄状態が続いております。オスプレイやイージス艦をいくら配備しても、マスクやガウンなどのPPEやエクモなど身近な防具がなければ、国や国民は守れないということが白日の下にさらされたのです。

 また、地域医療構想で改革が必要と名指しされた436病院のうち70余の病院がコロナ患者を受け入れています。もしこの構想が順調に進んでいれば、その地域のコロナ患者はどうなっていたかと考えるとゾッとします。

 勤務医の働き方改革も法制化の前だったので最悪な事態は免れました。法制化後であればICUのコロナ患者の相当数が生命の危機にさらされていたのでしょう。一般の労働者と同様の9時5時の働き方なら定員は2倍必要です。人材の養成は時間がかかり、今の診療報酬では無理です。

 常に90%以上の病床稼働率を求められ、デッドストックとなる医薬品は持てません。その日暮らししか生き残れない病院に、災害医療やパンデミックに対応する余力はほとんどないのです。使命感と自己犠牲の上にわが国の医療は成立しているということを多くの国民に知らしめたいものです。

 そういう視点から、少し宣伝になりますが「新型コロナウイルスとの闘い‒現場医師120日の記録」というコロナ第1波、緒戦の最前線の戦士や異業種、多職種の方々からの報告を2020年夏に出版しました。現場は疲労困憊(こんぱい)の中での無理なお願いでしたが、どんな大作家や評論家でも描けない臨場感あふれる一冊となりました。

 沖縄戦をも忘れる忘れっぽい国民性、改ざんや黒塗りの多い公文書では伝えられないこと、つまり2020年はこんな年だったと幼い孫やその子たちに伝えるために出版したのです。来るべきⅩ波、そして起こるであろう新興・再興感染症、ズーノシスに備えるためにもご参考になればと思っております。

 東京の〝7密〟(政・官・財・報・法・教・皇)を分散してコロナを終息させましょう。今年が本当に良い年になりますように‼

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