九州医事新報社 - 医療・医学の〝今〟を伝えて62年

働きやすい病院づくりで人材の確保や育成が充実

働きやすい病院づくりで人材の確保や育成が充実


院長(うえだ・やすお)

1978年長崎大学医学部卒業。
大分県立病院、長崎大学医学部附属病院(現:長崎大学病院)、
日本赤十字社長崎原爆病院副院長などを経て、2017年から現職。

 医療機関の「働き方改革」が迫られる中、いち早く、働きやすい病院づくりを実践している医療法人協治会杠葉病院。人材確保のために行った数々の施策が認められ、「ユースエール認定」や「長崎県誰もが働きやすい職場づくり実践企業」の認定も受けている。

―働きやすい病院づくりを進めていらっしゃいます。

 私自身は、これまで勤務していた病院で、医師や職員の負担軽減に取り組んできました。日本赤十字社長崎原爆病院では、医師の外来負担を軽減するため病診連携を推進。また、病棟の負担軽減のため、入退院支援センターを立ち上げた経験があります。

 当院における背景は、人材確保の困難です。そこでまず、2016年4月に60歳の定年を65歳へ引き上げました。これにより、ベテランの職員が長く勤められるようになり、若年層の職員への指導・育成への時間確保にもつながりました。同時に、子育て世代の職員への支援として、保育手当の新設も行っています。

 2018年2月7日に、長崎県内で3番目、県内医療法人では初めて「ユースエール認定」を受けました。これは、若者の採用・育成に積極的で、若者の雇用管理の状況などが優良な中小企業を、厚生労働大臣が認定するものです。

―長崎県からも優良企業として認証されています。

 同年10月25日には、「長崎県誰もが働きやすい職場づくり実践企業(略称:Nぴか)」の二つ星の認証を受けました。この制度は、年齢・性別に関係なく、誰もが働きやすい職場づくりに取り組む県内企業を、優良企業として承認する県独自のもので、「仕事と育児・家庭の両立」「働き方改革」「女性の活躍推進・男女共同参画」の3分野50項目が設けられており、5段階評価になっています。今回の承認は二つ星でしたので、将来的には、五つ星の取得を目指していきます。

 認定後も取り組みは継続しており、2019年4月から有給休暇取得の半日単位の取得を1時間単位に変更しました。これらの結果、2020度の実績は、月平均所定外労働時間は0.59時間、有給休暇年平均取得日数は14.3日となっています。所定外労働時間の少なさや有給休暇取得日数が多いことは、求職を希望される方にも響いていると感じています。

―新卒採用はいかがでしょうか。

 認定を受けた後は、各種面談会への参加が優先されるなど、さまざまな変化が起きています。それまでは、求人を出したとしても、中途採用がほとんどでしたが、2019年4月は2人、2020年4月は4人と、新卒者の採用につながっています。

 働きやすい病院づくりを実践し、そしてその取り組みを評価いただいたことは、職員採用の面で大変有利に働いており、医師の方からも、就職に関する問い合わせがありました。今後も積極的に取り組んでいきたいと思います。

―職員の新人教育やスキルアップについて。

 当院職員の多くを占める看護部では、看護教育倫理委員会が中心となり看護職・介護職それぞれの「新人教育プログラム」に沿って進めています。新人職員はもちろん、中途採用職員も経験に合わせて技術、知識の向上を目指し、指導評価を行います。

 また、スキルアップを目指す職員を、支援する貸与制度などを利用し、資格取得する職員が多くいます。

 精神科病院の経験がない、医療・福祉の仕事が初めてで入職する職員も、多く在籍しています。無資格で入職して、働きながら資格取得する職員がここ8年で25人にもなりました。

 今後もワーク・ライフ・バランスに積極的に取り組み、全職員が働きがいを感じられる職場環境づくりに努めていきたいと思います。

医療法人協治会 杠葉病院
長崎市三和町413
☎095―878―3734(代表)
https://www.yuzuriha.or.jp/

この記事を読んだ方は他にこんな記事も読んでいます

最新の記事情報が取得できます

Twitter

「いいね!」ボタンを押すと、最新情報がすぐに確認できるようになります。

Instagram

フォローする」ボタンを押すと、最新情報がすぐにツイート上で確認できるようになります。

Instagram did not return a 200.

コメントはこちらから

[contact-form-7 404 "Not Found"]
メニューを閉じる