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個々を生かす組織力で地域社会に貢献

個々を生かす組織力で地域社会に貢献

公益財団法人慈愛会 今村総合病院
帆北 修一 院長(ほきた・しゅういち)

1982年岩手医科大学医学部卒業。鹿児島大学第一外科講師、
今村病院分院(現:今村総合病院)副院長などを経て、2018年から現職。
鹿児島大学臨床教授。

 今村総合病院は、救急医療を含む急性期医療と専門医療を担う総合病院として質の高い医療を目指し、人材の育成にも尽力している。陣頭指揮を執る帆北修一院長に、取り組みや将来像を聞いた。

─病院の現状は。

 今村総合病院は、2017年に慈愛会の急性期2病院の機能統合・再編をして、350床で開院しました。少しずつ病床数を増やし、現在は414床です。年間の救急車の受け入れは約3000台で、手術件数は約2000件。高精度放射線治療装置「トモセラピー」での治療数は、年間3700件を数えます。

 血液内科はATL(成人T細胞白血病)などに強みがあり、腹部救急については日本腹部救急医学会の認定医・教育医制度認定施設にもなっています。整形外科はスポーツ外科に加えて一般整形外科も診療できるような体制を整えています。

 医師教育の場でもあり、毎年10人の初期研修医を受け入れています。血液内科、消化器外科は鹿児島大学との連携講座を開設し、また同大学の学生の院外研修なども積極的に受け入れています。2019年には看護師が医師に代わって行う「特定行為」の指定研修機関に指定され、2年間で19人が修了しました。

─重視していることは。

 総合内科を窓口として、24時間365日体制で救急対応しているので、「断らない医療」は一番大切だと思っています。特に救急車の断り事例は、院長または副院長に毎回報告してもらっています。飛び込みの救急患者については、外来のトリアージ担当の看護師が割り振りし、診療科ごとの病床固定を廃止して入退院支援センターの師長がベッドコントロールを行うなど、現場対応がしやすいような体制を構築しています。

 病院運営では透明性が大切だと考えていますので、毎週、毎月の経営会議後は必ず職員に会議の内容と、私自身の言葉を「院長のつぶやき」として発信し続けています。院内をよく見るのも大切で、例えば手術室の物品管理や動線について意見をすることもあります。地域連携は、総合相談支援センターを中心に強化しています。毎年「地域連携の集い」を開催していて、2019年は123の医療機関から351人の医師や看護師らに出席していただきました。コロナ禍の今は、連携をしっかりと行っていきましょうと呼びかける文章を配信しています。

 地域住民とは、モニター会議を年3回開催しています。現在は啓発セミナーなどが開催できない状況ですが、職員のアイデアでフレイル予防のためのリハビリ運動を動画配信サイトで紹介しています。スポーツリハビリのノウハウを生かし、自宅で安全に運動してもらおうという試みです。

─目指すものは。

 病院運営では、実績の可視化や、業務改善の推進などを中心に進めています。具体的には、診療科ごとの年度目標の設定、診療科別原価計算の導入による意識改革などに取り組み、医師の人事評価制度を取り入れました。業務フローを活用してさまざまな改善も行っています。

 院長就任以来、大学の教室との連携構築に努めた結果、人員が増えてきました。一方、人手不足だから医師をどんどん増やせば良いというものではないと考えています。業務を整理して委託できる部分は委託し、医師や看護師に本来の業務に集中してもらうことが大切です。特に若いスタッフは研修を受けたいと希望する傾向があり、チーム医療の体制を整えて費用や時間面をサポートすることが、最終的には医療の質向上につながると思います。

 職員には一人ひとりが病院のことを意識し、プロであると自覚するのが大事だと伝えています。明るく希望のある職場にするための環境を整備するのが院長の職務だと考えています。

公益財団法人慈愛会 今村総合病院
鹿児島市鴨池新町11─23
☎099─251─2221(代表)
https://www.jiaikai.or.jp/imamura-general/

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