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信頼される病院を

信頼される病院を


塚本 浩 病院長(つかもと・ひろし)

1986年九州大学医学部卒業。米アラバマ大学研究員、九州大学医学部第一内科准教授、新小倉病院診療部長、同副院長などを経て、2020年から現職。

 北九州市の行政、商業機能が集中する小倉北区。新小倉病院はその中心部にある。2020年、これまで、副院長としてリウマチ科の診療の充実などを図ってきた塚本浩氏が病院長に就任。新病院長としての思いを聞いた。

身近な病院高齢化にも対応

 病院の基本理念は、「患者さんにとっての安全と温かみのある最良の医療を行うことを心がけ、地域で最も信頼される病院を目指します」。1965年に開設され、55年を迎えた。

 「地域に根差した病院として、住民の方に親しまれていると感じています。顔なじみとなった患者さんと職員が、院内で声を掛け合う姿も、たびたび見かける。これからも、 アットホームな雰囲気を大事にしたいと思っています」

 北九州市の65歳以上の高齢者の割合は、30・7%(2020年3月31日現在)。新小倉病院は高齢化によって移り変わる地域のニーズに柔軟に対応することで、住民の信頼を集めてきた。 

 2014年には、地域包括ケア病棟を開設。もともと一般(急性期)病床と医療型療養病床を運用していたが、在宅移行の流れをくんで、急性期治療後のリハビリなどに着手した。

 地域包括ケア病棟の段階的な増床を経て、2018年には医療型療養病床を休床。現在は、一般(急性期)病棟127床、地域包括ケア病棟132床で運営する。「急性期の治療を終えた患者さんを、自宅や高齢者施設につなぐ役割も、しっかりと果たしていきたい」

 高齢化とともに増加するがんの患者の治療に注力。膝・股関節の変形性関節症患者の増加に伴い、人工関節置換術にも力を入れる。2018年には人工関節センターを開設。5人の整形外科専門医が診療に当たる。

丁寧な情報交換で感じる手応え

 2016年、九州大学から新小倉病院に、診療部長として赴任した。

 まず着手したのは、自身の専門である関節リウマチや膠原病の診療の充実。「関節リウマチは、患者数に対して、専門医の数が十分とは言えないのが現状です。専門的な医療がすべての患者さんに行き届くようにしたい。そのための一歩として、私がこの病院で、できることを始めたのです」

 市内の開業医へのあいさつの際は、患者を紹介するかどうかの判断の参考にしてほしいと、関節リウマチの患者特有の症状について伝えることを心がけた。リウマチの可能性があるとして患者が紹介されてきた場合には、診察後、結果や診断名、診断の背景などを詳細に記した報告を、紹介元に送るようにしている。

 開業医からの紹介、患者会、インターネットなどを通じた〝口コミ〟などで患者数が増えている。「信頼にこたえられるよう、さらに診断の精度を上げ、治療の成果を出していきたい」

患者、現場を知り病院運営に生かす

 高度で専門的な医療の提供と同時に、心を配ってきたのが、患者の「受診しやすさ」。「どの診療科を受診したら良いのかわからない」との声を受けて、赴任直後から総合内科の診療にも力を注いできた。

 副院長を経て、病院長となった今も、、リウマチ科の医師として、外来患者の診療に当たる。「やはり私は臨床が好き。患者さんを知り、病院の現場を理解して、病院運営にも生かしていきたいと思います」

 願いは、病院建物の建て替え。COVID―19(新型コロナウイルス感染症)拡大の影響で、患者の受診控えが続き、全国的に病院の収益は悪化している。「状況を改善し、建て替えの議論を再び活発化し、実現するのが私の役割だと捉えています」。一つひとつ、取り組んでいく覚悟だ。


北九州市小倉北区金田1-3-1 ☎093-571-1031(代表)
http://www.shin-kokura.gr.jp/

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