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何がベストな治療なのか 常に問い続ける

何がベストな治療なのか 常に問い続ける

   河合  知則 院長(かわい・とものり)
1974年東京医科大学医学科卒業。岡山大学第一外科、尾道市立市民病院などを経て、
1985年新倉敷胃腸肛門外科内科(現:新倉敷メディカルスクエア)開業。

 2017年、旧「新倉敷胃腸肛門外科内科」から名称変更した「新倉敷メディカルスクエア」は、倉敷市玉島地域の医療を支える19床の有床診療所。30年近く前、胃の3分の2を切除した経験を持つ河合知則院長は「患者さんの痛みをわが痛みとして」をモットーに、患者にさまざまな選択肢を提供している。

―医院の特徴と、名称変更の理由を教えてください。

 1985年に倉敷の玉島地区に当院が開業した当初は、消化器疾患専門の外科・内科としてスタートしました。体への負担の少ない内視鏡手術や腹腔鏡手術をはじめとして、痔や鼠径ヘルニアなどの一般的な手術が可能な有床診療所として、地域医療を支える役割を果たしてきました。

 例えば、がんの手術の場合、精密検査や手術、抗がん剤治療、通院やリハビリまでの一連の流れがありますが、当院には、そうした治療を住み慣れた地域の中で一貫して受けられるというメリットがあります。

 2017年に名称変更したのは、整形外科など診療科目が広がったためです。整形外科では、けがや加齢による半月板損傷、事故などによって起こる前十字靱帯損傷などに対して、小さな切り口からの治療が可能な関節鏡を使った鏡視下手術を行っています。

 さらに、痛みで歩行に支障をきたしている人には人工膝関節の手術を実施。手術以外で痛みの軽減を図りたいという人には、抗炎症薬を使った治療やリハビリテーションだけでなく、再生医療として、患者さん自身の血小板の成長因子を活用した「PRP療法」などの自由診療の選択肢も用意しています。

 当院の特徴としてもう一つ挙げられるのは、漢方など東洋医学的なアプローチが可能であることです。例えば、胃腸の不調は、臓器に原因があるケースだけではありません。ストレスや心の問題、家庭環境や食生活など複雑な原因が背景にあることが珍しくないのです。こうした場合、東洋医学的な視点から総合的にその人を診て、何を改善すべきか、根気強く探ります。

 整形外科の分野でも長年痛みが続いている患者さんに対して漢方薬を使うこともありますし、皮膚科でも漢方の処方が有効な場合があります。

 高齢の方の中には、あちこちに痛みや違和感があり、さまざまな科を受診するうちにいつのまにか薬が増えてしまったという方もいますが、こうした場合にも患者さんの心身を総合的に診る東洋医学的なアプローチが役に立ちます。

 西洋医学も日々進歩していますが、それぞれの専門性の間に隙間があり、西洋医学的なアプローチからこぼれてしまう患者さんがいます。西洋医学と漢方などの東洋医学を統合させた診療によって、その隙間を埋め、患者さんの不調を軽減できたらと思っています。

―今後の方針を。

 今後もさらに患者のニーズに合った医療の提供に努めたいと考えています。

 倉敷市内には、倉敷中央病院と川崎医科大学附属病院という大病院が二つあり、高度先進医療を担っています。

 当院はまず、地域の人々に必要とされる標準的な手術や治療を担いたいと思います。そのために、各診療科の医師やそれぞれの職種が、専門性を磨き続けることが必須でしょう。

 最近は、身体疾患に加えて、精神的な問題や神経症的な問題がある患者さんも増えているように感じます。リウマチがなかなか良くならなくて何年も症状に悩まされている患者さんや、痛みが治らないと言ってあちこちの病院を回っている患者さんに会うことがあります。

 私たちの願いは、患者さんの笑顔です。少しでも症状を取り除いていけるように、西洋医学、東洋医学にこだわることなく、患者さんにとって何がベストなのかを総合的に考え、治療法を提案していく形を、今後もさらに進めていきます。

医療法人社団河合会  新倉敷メディカルスクエア
岡山県倉敷市玉島1719
☎086―525―5001(代表)
https://www.sinkura-hsp.com/

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