九州医事新報社 - 医療・医学の〝今〟を伝えて62年

佐賀大学医学部附属病院 病院長 山下 秀一

佐賀大学医学部附属病院 病院長 山下  秀一

 新年明けましておめでとうございます。みなさま良き新春をお迎えのこととお喜び申し上げます。

 昨年のこの年頭のごあいさつでも自然災害のお話を書きましたが、残念なことに2019年はさらにひどい状況でした。佐賀においては8月末に大変な大雨となり、私も朝5時ごろに大学病院へと向かったのですが、辺りに何台も車が立ち往生していました。これは危ないと思い、道路の真ん中に出て進んだところ、何とか病院まで到着することができました。幸いにして大学病院自体の被害はそれほど大きくなく、当日の外来こそ非常に閑散としていたものの、手術もおおよそこなすことができました。しかしながら県内にはかなり大きな被害を受けた地域もありました。

 私どもの大学病院を日頃より助けてくださっている大事な関連病院が、大変な水害と油の流出事故にみまわれ、長期間にわたって孤立する事態となりました。メディアなどでご覧になった方も多いと思いますが、幸いなことに現在では力強く復活されています。

 佐賀県の水害にとどまらず、続く台風被害、特に19号の被害は甚大でした。私どもは空飛ぶ医師団としてA-PADジャパンのヘリで2人の医師を富山空港経由で長野県に派遣しました。いまだに傷の癒えない地域の方々も多いことと推察いたしますが、心よりお見舞い申し上げますとともに、皆さまが少しでも良い正月を迎えておられることを心よりお祈りいたします。佐賀大学医学部附属病院は、自然の脅威が増す中において佐賀県の高度急性期医療の最後のとりでとして今後とも努力することをお約束いたします。

 佐賀大学医学部附属病院は2011年の外構工事からスタートした再整備を進めてきました。佐賀の地にありながらも世界の医療のレベルに勝るとも劣らない優れた医療設備と機器をそろえることという目標で計画を進め、すでに病棟をはじめとする入院機能や集中治療室、手術室、外来化学療法室といった高度急性期医療を完遂するための機能は完成しています。高騰した建築費用にもかかわらず現在は最終段階の外来棟再整備を順調に進めています。皆さまには工事のためにご不便をおかけしますが、良い病院の建築のために何卒ご容赦願えますようにお願い申し上げます。

 また、新しい専門医制度に関しては、シーリングの問題に苦しんでいます。この根拠に欠ける理不尽なシステムの元で、少しでも専攻医に満足してもらえる研修システムを整備するように努力しています。専門医制度のために地域医療が困難になる事態だけは避けないといけないと肝に銘じているところです。

 本年も引き続き、地域に根ざした大学病院として診療、研究、教育に努めてまいりますので、ご協力と温かいご支援をどうぞよろしくお願い申し上げます。

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