九州医事新報社 - 医療・医学の〝今〟を伝えて62年

住み慣れた家や地域で その人らしい人生を

住み慣れた家や地域で  その人らしい人生を

合志第一病院
坂本 泰雄 院長(さかもと・やすお)

1971年熊本大学医学部卒業。
米南カリフォルニア大学、再春荘病院(現:国立病院機構熊本再春医療センター)、
和水町立病院院長などを経て、2011年から現職。

 「時々病院、ほぼ在宅」を合言葉に、地域の高齢者医療の中心的役割を担っている合志第一病院。二十数年にわたって緩和ケアにも取り組み、患者や家族の思いに寄り添ってきた。就任10年の節目を迎える坂本泰雄院長が、今、考える医療とは。

―高齢者医療に力を入れられています。

 一般病床の半数以上を占める地域包括ケアをはじめ、緩和ケア、回復期リハビリテーションを3本柱に、高齢者の医療の専門性を高めています。

 特に重視しているのが、訪問診療や訪問看護などを担う在宅ケアチームとの連携です。基礎疾患があり、自宅でのケアが困難になった方を病院が引き受け、治療し、また在宅に戻っていただきます。その後は外来担当医師や看護師と在宅ケアチームが協力し、切れ目のない医療やケアを提供。病棟から外来、在宅へと、丁寧に引き継ぎを行う、その基本を大切にしています。法人内の機能強化型訪問看護ステーションが病院併設に近いかたちで移転してきますので、さらに連携を強化したいと思っています。

 入院される患者さんは、ほぼ紹介です。急性期の病院から回復期リハビリや緩和ケアの患者さんを引き受けるのはもちろん、地域包括ケア病棟は老人ホームからの入院依頼を滞りなく受け入れられるよう努めています。地域には、このようなニーズをすくい取れる病院が本当に少なく、できるだけのことをしようと頑張っています。

―ニーズの高い緩和ケアを展開されています。

 緩和ケア病床のニーズが非常に高く、入院を待っていただく場合がしばしばあります。そこで、2021年中に5床増の計31床に拡張する予定です。

 緩和ケアの実践で最も注力しているのは、多職種間の連携です。医師、看護師、、栄養士、薬剤師、さらに鍼灸師までがチームで動いています。職員の献身的な働きぶりには頭が下がる思いです。

 快適な入院生活が送れるよう、環境にもこだわっています。全室個室で、木のぬくもりが感じられる内装にしています。さらに屋上庭園、ひのき風呂、まきストーブなどを配し、「ほっとできて落ち着ける」と好評です。

 症状緩和に努めるとともに、ご家族での介護が続けられるのであれば、できるだけご自宅で過ごしてもらいたいと、緩和ケア外来にも力を入れています。「その人がその人らしく、ありのままで生きられるお手伝いをする」のが、当院の哲学であり、モットーです。

 年齢を重ねてきて、「人の命は最後が大事」という思いを強く持つようになりました。自らが入院した際に、「このまま逝くんかな」と思った体験もあり、患者さんの状況をわがことのように感じます。「満足のいく最期を支える」ことを、最後の使命にしたいと思っています。

―新たな取り組みや今後の展望を。

 現在、外来棟を改築中で、2021年6月末には完成予定です。入り口から診察室へのアクセスがスムーズになる動線を確保し、車いすやベッドのままでも、余裕を持って動けるようになると思います。外観もモダンな設計となっており、印象がだいぶ変わるのではないでしょうか。

 診療体制では、血液・腫瘍内科の医師が3人に増えます。当法人全体が熊本大学病院の血液内科とつながりが強く、協力体制が整っていることから、今回の増員が実現しました。さらに化学療法も積極的に実践し、県北部地域における血液疾患治療の中心的な存在になるよう努めていきます。

 検査部門も充実させます。そのため現在、エコーや内視鏡など医療機器の更新を進めているところです。地域住民の病気予防につながるよう、さらに尽力したいと願っています。

合志第一病院
熊本県合志市御代志812―2
☎096―242―2745(代表)
http://vansay.jp/koshi/

この記事を読んだ方は他にこんな記事も読んでいます

最新の記事情報が取得できます

Twitter

「いいね!」ボタンを押すと、最新情報がすぐに確認できるようになります。

Instagram

フォローする」ボタンを押すと、最新情報がすぐにツイート上で確認できるようになります。

Instagram did not return a 200.

コメントはこちらから

[contact-form-7 404 "Not Found"]
メニューを閉じる