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伝統を継承 最先端の医療を追求

伝統を継承  最先端の医療を追求


教授(ささやま・たかし)

1994年神戸大学医学部卒業。
高砂市民病院、三田市民病院、神戸大学医学部附属病院脳神経外科講師などを経て、
2020年から現職。

 2021年に50周年を迎える神戸大学大学医学研究科脳神経外科学分野の4代目教授に就任した篠山隆司氏。伝統を尊重しつつ、最先端の医療の追求と実践、さらに地域医療への貢献に取り組んでいく。

基礎研究と臨床を両立

 生まれ育った千葉を離れ、神戸大学に進学。母親が兵庫県出身で親戚の多くが関西のため、なじみのある場所だった。大学院で離れた3年間を除いて、ずっと神戸で過ごす。

 高校時代の友人の父親が医師で、医師という仕事の素晴らしさを何度も聞かされたことがきっかけになったという。医学部に進学し、未知なる領域に憧れて、脳神経外科の道へ進んだ。

 入局して複数の関連病院に勤務した後、師を追いかけて熊本大学大学院へ。腫瘍医学講座で基礎研究に3年間、没頭した。それ以来、「基礎研究と臨床を両立させる」を、自身の目標としてきた。

 2003年からは、また神戸大学で実績を重ねてきたものの、「まさか自分が教授になると思っていなかった」という。教室は2代目教授から脳腫瘍が専門。これまで培ってきた素晴らしい研究をさらに発展させていくために、大きな決断する。

 「悪性脳腫瘍に関しては、これまでの実績から多くの症例が集まってきます。研究とあわせて最先端の治療や研究を、今後も継続してきたいと思います」

調整型のリーダーに

 脳神経外科医不足の中、1人でも多くの医師を育成したいと語る。入局者は例年3人ほどだったが、2019年は4人、2020年は6人と、増加傾向だ。どちらも2人の女性医師が入局している。「女性が働きやすい環境づくりも、これから取り組んでいきます。神戸という場所には自由な気風があります。自ら考え、進んで実行するという雰囲気を大切に、やる気ある人を支援できる雰囲気を大切にしたいと思っています」

 医師の成長には、高い専門性を持つ関連病院での経験も欠かせない。「腫瘍、血管障害、小児、外傷、脊髄と、それぞれの専門領域に強みを持った関連病院があります。自分が目指す領域に適した病院で経験を積んでレベルアップを図っていきながら、一人前の医師に育ってほしいですね」

 ただ、専門性を高めることや技術の向上だけでは、一人前の医師になれないという。「やはり患者さんのためになるのかどうか。そのための最善策を考えることが、医師には常に求められていると思います」

 自らのタイプを「調整型」と語る。教室の運営については、「神戸大学に長く在籍していますので、理解できている部分は多いかもしれません。命令をするようなタイプではないので、話を聞いて、全体を見ながらより良い方法を導き出していきたいと思います」

脳腫瘍ネットワークで地域医療を発展

 各病院との脳腫瘍のネットワークづくりの実現に向けて動き出している。
 「関連病院との情報共有を進めたいと思っています。例えば新規の患者さんが来たらネットワークに登録し、どこの病院で、どのような治療を行ったかを分かるようにします。患者さんのフォローの状況も共有し、経過をたどれるようなシステムを構築できたらと思います」

 情報を集約・分析することで、どこの病院でも等しく高水準の手術・治療を受けられるようにするのが目標だ。

 ネットワークづくりには、関連病院との強い連携が必要だ。コロナ禍で進んだオンラインによるつながりが、功を奏している。「カンファレンスやディスカッションが機能的にできるようになりました。積極的に活用して治療の発展につなげていきたいですね」

神戸大学大学院医学研究科 脳神経外科学分野
神戸市中央区楠町7ー5ー1 ☎️078ー382ー5111(代表)
https://www.med.kobe-u.ac.jp/neuro/

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