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世界最高水準の医療を届けるために

世界最高水準の医療を届けるために

  病院長(あきた・ひろとし)
1981年北海道大学医学部卒業。米国立癌研究所留学などを経て、2019年4月から現職。
北海道大学大学院医学研究科腫瘍内科学分野教授を兼任。

 「世界最高水準の医療を提供することが私たちの使命です」と語る北海道大学病院の秋田弘俊病院長。腫瘍内科医として患者と向き合いながら、質の高い病院づくりを目指す。

―4月に就任。抱負を。

 就任する以前は、寶金清博病院長のもと病院長補佐や副病院長を務めながら、マネジメントについて学ばせていただきました。当病院にとって今何が問題なのか、あるいは将来的に何をすべきなのかを見極めながら務めていきます。

 当院は病院の理念として「良質な医療の提供や優れた医療人の育成、先進的な医療の開発」を掲げています。具体的には世界最高水準の医療の提供、それを支える医療の開発、人材の育成、そして地域医療の最後の砦(とりで)であること。この四つの目標を掲げて病院運営に務めます。

 また、研究面においては臨床研究中核病院、がんゲノム医療中核拠点病院、小児がん拠点病院といった役割を担っています。国内の臨床研究をリードしていかなければならない立場として、研究のみならず人材育成にも力を入れます。職員には、医師だけでなくメディカルスタッフや事務方も含めてそれぞれの立場で、自分がどういう役割をここで果たせるのかを考えながら業務に当たってほしいと思います。

 皆が自分の仕事に誇りを持ち、自分とは違った立場の職員にも尊敬の念を持ち、愛着を持ってほしい。そのために私がすべきことはまず経営基盤を固めること。そして、職員のモチベーションを上げ、コミュニケーションが円滑に進む職場環境を整えること。それが、結果的に質の高い医療を提供すること、病院の社会的使命を果たすことにつながると考えています。

―腫瘍内科学の初代教授。

 2001年の立ち上げから関わっています。腫瘍内科学は、がん治療の中でも特に薬物療法を中心とする分野。国内でもあまり例のない教室でしたので手本もない。すべて一から作り上げていかなければなりませんでしたが、その分自由にやらせていただきました。2004年に診療科となり5床からスタート、現在は21床に増床しました。現在は臓器横断的に固形がんの薬物療法や集学的治療に取り組んでいます。

 研究面では、がんのゲノム医療や新薬の開発に関わる研究など、基礎から臨床へのトランスレーショナル研究を中心に取り組んでいます。

 特にがんの研究は、この20年ほどの間に、基礎と臨床との距離が縮まることによって、診断から治療まで大きな変化を遂げています。教室も、患者さんに役に立つ成果を出したいと考え実地診療に反映する研究を中心に進めています。このため、教室の研究が治療に直結していると実感します。研究者として、そして臨床医としても大変恵まれた時代にあると感じています。

 また、海外との交流にも力を入れています。私自身留学を通じて、各国の研究者との交流ができ、研究の楽しさを知ることができました。若手医師にもそのような機会をぜひつくりたいと思います。また、世界のレベルを実感することは診療や研究のモチベーションにもつながります。

―2021年、病院開設から100周年です。

 2019年は北海道大学医学部の開設100周年、その2年後の2021年が病院の100周年となります。50周年、75周年など過去の例も参考にしながら準備を進めていきたいと考えています。

 課題の一つは、新病院の整備です。この3年間で、再整備の基本構想計画も作っていく必要があります。

 10年後の「新しい北大病院像」を描きながら、プロジェクトを進めていきたいと思います。

北海道大学病院
札幌市北区北十四条西5
☎011─716─1161(代表)
http://www.huhp.hokudai.ac.jp/

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