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三菱総研共同webアンケート 「オンライン診療前向き6割超」

三菱総研共同webアンケート 「オンライン診療前向き6割超」

市民約3000人がコロナ禍受診行動

 (東京)はコロナ感染拡大を受け、(同)と共同で「個人の健康管理や医療機関の受診に関する意識調査」(Webアンケート)を行い、一般市民2758人から回答を得た。コロナ禍における医療機関受診状況、オンライン診療への行動・意識変容を探ったもの。コロナ感染への恐怖や、収束後も6割超がオンライン診療に前向きなど、コロナをきっかけにオンライン診療が急進展する傾向が浮き彫りになった。

 調査はコロナ第一波最中の4月30日、15歳以上(上限なし)を対象に全国で、モニターアンケートで2500人を目標に募集し、実施した。

「コロナ感染怖い」62%

 全回答者のうち、定期的な通院患者は1043人で、高血圧、糖尿病、脂質異常症などの生活習慣病、抑うつ、睡眠障害などのメンタルヘルス系の疾病が多い。

 4月30日前後の状況を尋ねると、このうち、通院を続けている人は75%(783人)、通院を延期・中断した人は22%(229人)、オンライン診療で受診している人は3%(31人)だった。

 通院を延期・中断した人に理由を尋ねると、「新型コロナの感染が怖い」が最多の62%。次が「受診医療機関からの要請」14%だった。

 糖尿病、ぜんそくなど「感染すると重症化しやすいと言われている疾病」の人の場合、「受診医療機関からの要請」で定期的な通院を延期・中断した人の割合は25・9%に跳ね上がっている。

 通院を続けている人の継続理由では、「通院する必要がある」が48・4%で最多、次いで「受診医療機関がオンライン診療に対応していない」が27・6%あった。

重症化しやすい疾患は

 「重症化しやすいと言われている疾病」の人では、最多の55・7%が「自身の疾患は通院して受診する必要がある」と回答。アンケート担当者は「糖尿病などの患者が該当するが、平常時は診療の際、血液検査、尿検査をするため、通院が必要との思い込みが強い」と分析している。

 通院患者全体で見ると、オンライン診療にセキュリティー面での不安を感じている人はわずか0・5%だったことに加え、通院を延期・中断した人でも「医療機関からの要請」で延期・中断した割合が4人に1人と高いため、「感染リスクを考え、電話やオンライン診療で処方だけ行うという方法を、医療機関から働きかけることで通院リスクを減らすことができる」と分析している。

 一方、全回答者のうち、体の不調があると答えた人は1428人。このうち、27・2%が「コロナ禍での環境・生活の変化(外出自粛要請や緊急事態宣言への対応)」で「影響がある・悪化した」と答えている。

全世代の過半数が希望 

 全回答者に今後、医療機関を受診する場合、どのような診療体制を希望するかを尋ねると、「状況(緊急事態宣言下の外出自粛など)によって対面診療もしくはオンライン診療を選択したい」が39・7%、「状況にかかわらず、軽い症状であればオンライン診療を選択したい」が23・5%で、計63・2%がオンライン診療の選択を希望していることがわかった。

 年齢による差異は少なく、対面診療を希望する割合が高い65歳以上でも計53・2%がオンライン診療の選択を希望し、全世代で過半数を超えていた。

 「どのような状況であっても、軽い症状であっても、対面診療を希望する」割合は、重症化しやすいと言われている疾病の人では20・3%と高かったが、全回答者で16・8%に留まっており、withコロナだけでなく、afterコロナでもオンライン診療が定着していきそうだ。

 かかりつけ医がいる人は、全回答者で48・6%と半数以下だった。年代別では学生・生徒が多い15〜24歳を除くと、65歳以上の71・3%を最高に年代が若くなるほど、かかりつけ医がいない割合が高くなった。アンケート担当者は「今回のコロナでは、気軽に相談できるかかりつけ医がいないことが検査につながりにくかったり、保健所に問い合わせが殺到する原因になった。『以前はかかりつけ医を持っていた(が、転居などで今は持っていない)』割合が(65歳以上を除く)各年代で10%程度あり、これらの人はオンライン診療できる医療機関が増えれば、オンラインで相談できる可能性が高まる」と分析。オンラインかかりつけ医への期待が高まる。

 また、コロナ感染予防や未知の感染症が流行した場合、自身の過去の健康情報や診療情報を治療薬・治療法の開発などに利用していいかと尋ねたところ、「いい。社会に役立てたい」と答えた人は全回答者の9割以上にのぼった。

 コロナの感染拡大以前に健康管理・体力維持活動をしていた人は53・8%で、その割合が緊急事態宣言発出後に5ポイント下がった。「3密」回避でスポーツジムやプールなど専門施設で運動できなくなったり、自粛したりしていることが起因すると考えられる。

 ステイホームで高齢者の体力低下も指摘されており、運動量の確保が課題となっている。

黒木春郎・日本遠隔医療学会オンライン診療分科会会長の話

 「多くの市民がコロナ感染拡大の中で、受診を忌避し、代替手段としてオンライン診療を受け止めている。2021年から被保険者はマイナンバーカードで受診でき、オンライン診療の活用で簡便に健康管理ができる。意識が高まればかかりつけ医を持つことにもつながるかもしれない」

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