九州医事新報社 - 医療・医学の〝今〟を伝えて62年

ママサークルとコラボ がん啓発イベントに手応え

ママサークルとコラボ がん啓発イベントに手応え

 (上林弘和理事長・院長)で毎年秋に開催される「ピンクリボン愛フェス」。市民活動団体「」(江崎あずみ代表)とのコラボで2016年に始まった乳がん啓発イベントだ。2019年に大腸がん啓発「ブルーリボン愛フェス」もスタート。10月には医療・福祉施設の広報活動を対象とする「BHI(Best Healthcare Information)賞」(主催:NPO法人「日本HIS研究センター」)でこの取り組みを発表。最優秀賞を受賞した。


―フェスを始めた経緯は。

江崎あずみ代表(以下、江崎) 乳がん検診に引っかかった経験があります。「私に何かあったら子どもは?」と不安で…。結局大丈夫でしたが、その後の有名タレントさんの乳がん報道を機に、若いママに関心を持ってもらうために何かできないかと考えて、提案したのが最初です。

上林弘和理事長・院長(以下、上林) 乳腺外科はうちの強みの一つ。専門医が3人所属しています。話を聞いて知ってもらうチャンスだと思いましたし、何より江崎さんの思いに共感しました。

江崎 やるなら、面白くて子どもも楽しめるイベントにしようと。ハンドマッサージやネイルなどのママ出展ブースや、お土産がもらえる企業ブース、ステージイベントも企画。検診啓発のために活動している地元ヒーローも登場して、盛況でしたね。

上林 江崎さんと女性医師によるクイズ講演会は分かりやすかった。市民講座にも応用できそうだなと。

江崎 ママが聞きたいのは、素朴な疑問なんですよね。来場者からは「初めて知ることが多くて役立った」「忘れないために定期的に聞きたい」などの感想が挙がりました。

社会医療法人杏嶺会 一宮西病院
上林 弘和 理事長・院長

―1100人が来場。病院の認知度が向上したようです。

上林 メディアにも積極的にリリース。テレビや新聞などの取材が増えました。SNSも活用し、フェイスブックのフォロワーになった方が再来場するなど、効果が出ています。

 イベント前の2015年と比べると、2018年の乳がん検診者数は153%、乳腺外科の外来患者は345%に増加。理解が深まったと実感します。

江崎 話題になると関心も高まりますよね。アンケートで一番多かったのは30代女性の声。早期発見の大切さを知ってもらえたようです。

―コラボで得られたメリットや、今後の展望は。

市民活動団体 チアフル・ママ
江崎 あずみ 代表

上林 市民のリアルなニーズを把握できたことです。産科のサイトにも、女性目線の意見をいただきました。アドバイザーとしての声は貴重です。

江崎 十数年前、母が脳梗塞で倒れたとき、適切な治療が受けられず、後悔した経験があるんです。あのときの私にもっと知識やネットワークがあったら…。誰かが困ったときに解決のための手助けができる「つなぎ役」になりたい。

上林 一緒に発信することで、後悔する声を一つでもなくせたら本望です。

江崎 私自身がまさにそうです。子育てを卒業した後は、介護や自分の健康が気になります。

上林 手芸糸・ニット糸を製造している地元の企業から毛糸を提供いただき、抗がん剤治療中の患者さんに職員が編んだニットキャップをプレゼントしました。地域内のコラボレーションの機会も広がっています。

 地域医療は、声を集めずして成り立ちません。当院の理念は「街と人が明るく健康でいられますように」。多くの声を聞き、みなさんが望んでいることに応えていきたい。それがより良い医療で貢献することにつながるのだと思います。積極的に輪を広げていきたいですね。

江崎 一宮西病院さんとの取り組みとして、乳がんの正しい知識を伝えるピンクリボンに加えて、大腸がんについて啓発するブルーリボンの活動も始まりました。他にもオレンジ(児童虐待防止)やイエロー(障害者支援)などのカラーがありますから、これからさまざまなパターンで企画できたらいいですね。

上林 「いま」できることは、失敗を恐れずにどんどん挑戦したい。うまくいかなければ、工夫して成功に近づくチャンスを得たということです。

江崎 私も、行動しなかったことで後悔したくないと常に思っています。

上林 ずっと心に残りますからね。「やってみなはれ」の精神で一歩を踏み出すことが大事だと思います。

一宮西病院3階の大会議室を会場に「乳がんの自己検診ミニ講座」「お菓子&おもちゃまき」などを実施した「ピンクリボン愛フェス」。

上林 弘和 理事長・院長(かみばやし・ひろかず)
1981年愛知医科大学卒業。
1988年医療法人杏嶺会(現:社会医療法人杏嶺会)理事長、
2001年から現職。

社会医療法人杏嶺会 一宮西病院
愛知県一宮市開明平1 
☎️0586―48―0077(代表)
https://www.anzu.or.jp/ichinomiyanishi/

江崎 あずみ 代表(えさき・あずみ)
フリー司会者、話し方+コーチング講師などを経て、2010年から現職。
主婦が作るフリーペーパー「Cheerful garden」編集長兼任。

市民活動団体 チアフル・ママ
http://cheerful-mama.com/

この記事を読んだ方は他にこんな記事も読んでいます

最新の記事情報が取得できます

Twitter

「いいね!」ボタンを押すと、最新情報がすぐに確認できるようになります。

Instagram

フォローする」ボタンを押すと、最新情報がすぐにツイート上で確認できるようになります。

Instagram has returned invalid data.

コメントはこちらから

[contact-form-7 404 "Not Found"]
Close Menu