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ブランド戦略立て「楽しみながら」形に

ブランド戦略立て「楽しみながら」形に

社会医療法人社団高野会 大腸肛門病センター高野病院
髙野 正太 院長(たかの・しょうた)
1999年東京医科大学医学部卒業。
、米 クリーブランドクリニック留学、
大腸肛門病センター高野病院 診療部長、同副院長などを経て、2021年から現職。




 大腸肛門病センター高野病院の院長に6月、髙野正太氏が就任した。集患のためのブランディング戦略を土台に、副院長時代からユニークなアイデアを次々と実現してきた。多岐にわたる取り組みと、その背景や狙いを聞いた。



発想力生かし発信 「楽しい」を重視

 「医業を超えた貢献ができる開かれた病院」を目指し、柔軟な発想と持ち前の発信力を存分に発揮している。副院長時代から、動画投稿サイト・YouTubeに開設した「高野病院便秘チャンネル」で便秘の予防や治療法を解説している。人気のJ―POPに合わせて披露する「便秘体操」は、自ら考案したもの。製薬関連会社の企画で、医師をモデルにしたウェブコミックの監修に携わった経験もある。

 これらの広報活動は、潜在患者の掘り起こしを主な目的として展開している。「お金をかけずに発信するためには、自分が動くしかない。楽しいからやっている部分もあります」と笑顔を見せる。

 見せ方にも特徴がある。著書は「アンチエイジング」をもじった「うんちエイジング」をタイトルに。自身が出演する動画は、手の動きを交えながら「ラブおしり」というキャッチフレーズを用いたあいさつで始めるなど、分かりやすく、注目が集まりやすい工夫を施している。


ブランド戦略土台 地域貢献も図る

 さまざまな広報活動には、集患に結びつけるためのブランディング戦略が土台にあり、「キャッチフレーズのインパクトや私自身の親しみやすさを伝えることで、まずは病院名を認知してほしい。その後、『お尻といえば高野病院』というイメージを広めたい」という目標を持っている。「そのために、とにかく数年は名前を売っていこうと思っています」

 休日に1人で動画撮影と編集作業をこなしており、「少しでも知ってもらえる機会をつくれればいいし、何もしないよりはできることから前に進めていきたいと思っています」。実際に、広報活動を通して同院を知ったことをきっかけに来院した患者もおり、今後もそれぞれのSNSの特性に応じた情報発信や、オンラインサロン開設などを思い描く。

 「肛門疾患や大腸がんに特化し、完全な地域密着型の病院とは言えないので、医療分野以外で地域に貢献したい」との思いで、地域と患者と同院が「ウィンウィン」になる形での連携にも取り組んでいる。

 例えば、同院のインスタグラムで便秘解消に役立ちそうな地域の飲食店のメニューを紹介したり、コロナ禍で発表の機会が限られている高校の写真部の展覧会を院内で開催したりしている。近隣のカフェとは、便秘に悩む人のためにスムージーを共同開発した。

 こうした地域貢献の取り組みは職員や自身のアイデアを実現したもので、「地域のためになるというだけでなく、職員のモチベーションの向上にもつながってます」と効果を語る。


技術伴う集団に論文発表にも注力

 同院が伝統的に力を入れている論文作成や学会発表も、積極的に継続させていく。「ブランド戦略がいくらあっても、中身がしっかりしていなければ意味がありません。自分たちの手技に自信を持って医療に当たることができる、技術が伴った医療集団で在り続けたい」と強調する。

 作成した論文数は、開院した1981年以降812件に上り、学会発表は2266件を数える。「大学病院と同じぐらいの演題数を目指して頑張っています。外の世界に触れることで知識や技術が向上するだけでなく、最先端の臨床や研究をし続けることが結果として集患面でも強みになるはずです」と力を込める。


社会医療法人社団高野会 大腸肛門病センター高野病院
熊本市中央区大江3-2-55 ☎096-320-6500(代表)
https://www.takano-hospital.jp/

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