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バランスと融合大切に「良い臨床医」を育成

バランスと融合大切に「良い臨床医」を育成

福岡大学医学部 臨床検査医学講座
小川 正浩 主任教授(おがわ・まさひろ)
1991年福岡大学医学部卒業。国立循環器病センター
(現:国立循環器病研究センター)、福岡大学病院
循環器内科准教授、同診療教授などを経て、2021年から現職。


◎専門性の高い循環器診療の実践を

 これまで専門である循環器学、ことに不整脈・心臓電気生理学の診療、教育、・基礎研究に従事してきました。主には12誘導心電図や加算平均心電図、長時間ホルター心電図などの解析や読解に始まり、心臓電気生理学的検査における心内電位の解析、カテーテルアブレーションや心臓植込みデバイスを用いた先端治療を実践しています。

 これからも専門性の高い循環器診療の実践と研究とともに、新たに想起した検査システムの構築などの実践とそれらを担う良医の育成にまい進したいと考えます。臨床医は直接患者さんに向き合い診療し、既知の知見やデータのみに頼らず、それぞれの症例の特徴とそこから得た知識を大切にする個別化診療を担います。それはいまだ変わらない良い臨床医の最も重要なポイントの一つです。

 最先端の検査学と治療学を融合した最適医療を施すことが肝要で、こうした考えを礎に臨床検査学とさまざまな実地診療を融合し、それぞれの発展と向上に努めます。


◎生理検査部門と診療 さらなる発展図る

 私の専門が循環器であることも大きく影響していますが、医局員のほぼ全員が心臓超音波検査や各種心電図検査などの循環生理検査を専門としており、臨床研究とともに実地診療をしています。
 
 この他にも、医局員個々のサブスペシャルティを生かしたリモートモニタリング、栄養学などに関連した臨床研究が進んでいます。また、子育て中の女性医師も複数いるので、時短勤務や臨時休暇など臨機応変に対応し、働きやすい職場環境づくりに努めています。

 臨床検査部門は、特に新しい検査様式やデジタル化・人工知能に対応した進化を続けていく必要があります。私たちが専門としている循環器、ことに心電学など生理検査部門と診療のさらなる発展を図るとともに、検体検査に関連した診療や研究は新たなものには柔軟に、迅速かつ正確に対応して、少しでも多くの診療に役立つことを目指します。


◎診療科を横断する 検体検査の解析、管理

 当講座の医局員は、ほとんどの循環生理検査の施行や解析を自身で行い、診断から治療までの循環器の実診療に精通しています。一方、全てとはいきませんが、診療科横断的な検体検査の解析や管理にも参加して、各専門分野に対する高い専門性を持ち合わせています。
 
 基礎研究の経験を診療への還元とも言える橋渡し的知識や見識を備えて診療に生かすこと、また診療から得られた経験や知識を検査結果の解釈や判断に生かすことで検査にフィードバックしていることも当講座の特徴の一つです。これらができているのは現状では循環器疾患のみですが、臨床検査医学の最も重要な役割の一つだと思うので、できるだけ広く続けていきたいと考えています。
 
 関連する研究に関してもできるだけ明確な実臨床の有益性や臨床的意義を強く意識するように指導しています。


◎本質的な研究テーマで努力を惜しまない

 大学の講座であり、研究室でもあるため、それぞれ高い専門性を強く意識した臨床を主として、研究をすることが重要だと考えます。その中で、バランスと融合を大切にする、つまり臨床と研究、または検査診断と治療などさまざまな事象をバランス良く融合した良医となってもらいたいと医局員には伝えています。

 研究に関しては、目的や臨床的意義が明確で、できるだけ本質的と思えるテーマにすること、目指す目標のために惜しみなく努力することを大切にしています。これらを実践することは言うほど簡単ではありませんが、常に前向きに取り組むようにしてほしいと思っています。

福岡大学医学部 臨床検査医学講座
福岡市城南区七隈7-45-1☎092-801-1011(代表)
https://rinken2021.wixsite.com/website/

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