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ハートセンターを開設ケアミックスの未来形へ

ハートセンターを開設ケアミックスの未来形へ

社会医療法人仁生会 細木病院
深田 順一 院長(ふかた・じゅんいち)

1974年京都大学医学部卒業。米マサチューセッツ総合病院、
米ハーバード大学研究員、高知医療センター副院長、社会医療
法人仁生会三愛病院院長などを経て、2019年から現職。

 高知城を東に望む地に開業し、2021年で 75周年を迎えた細木病院。地域密着型のケアミックス病院として、住民の需要に応えている。 20年にはハートセン ターも開設した。今後の方向性について、深田順一院長に聞いた。


―「ほそぎハートセンター」開設の背景や現状は。

 当院は、一般病棟に加え、地域包括ケア病棟、回復期リハビリテーション病棟、障害者病棟、療養病棟、緩和ケア病棟、精神病棟を持つ499床のケアミックス病院です。

 高齢者を中心に循環器疾患が増える中、地域にはその専門治療が行える施設が不足していました。病院の将来を見据えたとき、心臓疾患は一つの柱になり、何より救急車で運ばれる前に察知して手を打ち、再発を予防できれば、地域に大きく貢献できます。

 そこで低侵襲な心臓カテーテル治療と心臓リハビリの専門施設として開設したのが「ほそぎハートセンター」です。細木信吾センター長を中心としたハートチームが「心臓のトータルケア」をコンセプトに早期発見、治療、予防に当たっています。心臓リハでは、運動療法のほか、禁煙指導なども併用し、治療の効果が長続きできるよう取り組
んでいます。

 当院には心臓血管外科がないため、外科的治療が必要な場合に備えて、近隣の急性期病院と協力体制を整えました。また、救急に対応する病室がまだ十分でなく、どう準備するかは今後の課題です。

 開設から1年余りが経ち、患者数は一定数に落ち着きました。現在は、増患のための啓発活動を続けているところです。一般向けには、地元新聞への記事広告掲載や勉強会など。医療者向けにはウェブを中心とした研修会にセンター長が積極的に参加し、特長を紹介しています。


―その他の特色や課題は。

 精神科病棟141床を擁する「こころのセンター」や、神経小児科を持ち入院も可能な小児科が強みです。小児科の専門医が複数いる施設は市内で少ないことから要望は大きいものの、ポストコロナに応じた診療体制をどう整えるかは現在協議中で、喫緊の課題です。比重が増しつつある心臓疾患領域の将来性も考えながら、次のステージに向けた病床再編の検討も始めるつもりです。

 また、ワクチン接種の動向にもよりますが、コロナ禍で発生した受診控えが、このまま固定化する可能性があります。生活習慣病など慢性疾患の治療が滞ることで患者さんに不利益が生じないよう、手を打たなくてはなりません。一人ひとりに目が届くよう、対策を講じたいと思います。


―これから取り組みたいことは。

 後期高齢者を対象とした「フレイル健診」が2020年度から始まりました。当院でもぜひ着手したいと考えており、将来的には「フレイル外来」を開設して早期に医療介入できれば理想的です。

 フレイルは、リハビリや生活指導などの積み重ねで改善できるものです。要介護となる人を減らすためにも、医療資源を投入する価値はあります。現在は、診療報酬に反映されていないのですが、準備はしておくつもりです。

 働き方改革は、少子化を見据え、医療界を良い職場環境にするという狙いを理解した上で取り組んでいきます。そのためには、まず病院全体で助け合う環境づくりが必要です。見学や実習に来られる方には「ここには、職業を通じて人の経験を積むチャンスがあります。医師や看護師、薬剤師などが、お互いの専門性を尊重し、共感しながらチームを組んでいきましょう」と伝えています。一人ひとりが専門性に自信が持てるような、「あの病院に入ったら、人として伸びる」そんな評判がもらえる職場になればいいですね。

社会医療法人仁生会 細木病院
高知市大膳町37
☎088―822―7211(代表)
https://www.hosogi-hospital.jp/

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