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ニーズに応え一歩ずつ前へ

ニーズに応え一歩ずつ前へ


病院長(どい・ふかし)

1986年高知医科大学(現:高知大学医学部)卒業、九州大学医学部第一外科入局。
浜の町病院、米ジョンウェインがん研究所、大阪回生病院副院長などを経て、2020年から現職。

 2020年に創立120年の節目を迎えた大阪回生病院。12代目となる土居布加志病院長は、地域における急性期病院としての役割を担いつつ、「病院は〝人〟がすべて」と、人材確保や職場環境づくりに取り組んでいる。

幅広さと専門性 二つを併せ待つ

 大阪の玄関口である新大阪駅から歩道橋で直結し、2次救急を含めた急性期医療に対応。内科、外科から歯科口腔外科、眼科まで幅広い診療科をそろえ、1998年に開設された睡眠医療センターをはじめ、眼形成手術センター、めまいセンターなどで、専門性の高い診療も行っている。

 「患者さんの通院だけでなく、職員にとっての通勤にも絶好の場所にあります。あらゆる診療科があり、日常生活に欠かせないコンビニエンスストアと専門店の両方の機能を持ち、病院版のショッピングモールのような存在と言えるでしょう」

 特に、2次救急、急性期において地域での役割は、より高まりつつある。近隣の大阪市立十三市民病院が新型コロナウイルス感染症専門病院となった際には、可能な限り救急と一般患者を追加で受け入れた。さらに、近くの急性期病院も数年後には移転が予定されている。

 「多くの救急車を受け入れていますが、すでに手いっぱい。さらに需要が高まった場合、どこまで応えられるか…。体制を強化したいところですが、それには人材確保が先決です」

高まるニーズ 人材確保に奔走

 就任以来、医師を増やすことを念頭に置いてきた。〝増員なくては働き方改革
も成し遂げられない〟と痛感している。「今は、当直明けに帰宅するという働き方ですら難しい状況です。負担を減らすために、人材確保だけでも何とかしたい」

 呼吸器内科、さらに脳神経外科、麻酔科と、拡充したい科は複数ある。そこであの手この手でリクルートに尽力した結果、2021年春から、3人ほど常勤が増える算段となった。

 「病院は〝人〟がすべてです。満足して働くためには給与と職場環境、この二つを充実させなくてはなりません。実現は簡単ではありませんが、方法を模索していきたいですね」

 職場環境づくりのキーマンは、各部署のトップだと話す。信頼し、任せることで可能性が開く。「例えば一番の大所帯である看護部は、部長の力量によるところが大きい。かなり助けられています」

 患者を元気にするにはまず病院が元気であること―。そんな思いを胸に、「調整役」としての責任を果たしたいと語る。

現状に満足せず少しずつ進化を

 大学時代はラグビー部。走り込んで身に付けた粘り強さが、外科医になって役に立った。「短気なところも外科医向きかもしれません(笑)。一番のポイントは、小心者であること。心配だからこそ、先々手を打てる。自分はそうですね」

 少し変わっているところがあると自己分析する。手術のストラテジーを立てる際は、王道ではなく、横道から攻めることも。これまでの経験に裏付けされた手法で、臨機応変に工夫することにやりがいを感じる。

 もっと臨床を続けたいとい思いはあったが、気持ちを切り替え、前に向かって進む。「これからは、職員が元気で明るくいられる職場づくりを、第一に考えていきたいと思います」

 たびたび口にするのは、「いいことも悪いこともあるのが人生。だから面白い」という言葉。

 「やるべきことをやっていたら、そのうちいいこともあるはずです。現状に満足せず、少しずつ進化していくこと。病院も、ディズニーランドと同じ。完成形はないと思っています」

株式会社互恵会 大阪回生病院
大阪市淀川区宮原1-6-10 ☎️06-6393-6234(代表)
http://www.kaisei-hp.co.jp/

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