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グループ病院の機能を統合 地域に貢献する医療を

グループ病院の機能を統合 地域に貢献する医療を

社会医療法人鴻仁会
岡山市北区伊島北町6―3 ☎086―252―3221(代表)
https://www.kohjin.ne.jp/hospital/central/central.html

 社会医療法人鴻仁会岡山中央奉還町病院の機能が、2020年11月、同法人グループの岡山中央病院へ移転・統合される。リニューアルする岡山中央病院東館(仮称)を含む病院の全体像について、社会医療法人鴻仁会の執行責任者であり、岡山中央病院院長の金重総一郎氏に話を聞いた。

◎産科をワンフロアに透析室や回復期を充実

現在の岡山中央病院

 2020年11月の稼働を目指す岡山中央病院東館は、産科と回復期リハビリテーションの病棟、透析室、そして通所リハビリテーションを備える計画。建物全体のコンセプトは「患者さんに快適に過ごしてもらうこと」だ。

 産科は、岡山中央奉還町病院のルーツでもある。その歴史を引き継ぎ、東館の2階は、全フロアを産科病棟とした。24の病床のうち、つわりの患者用の2人部屋1室以外は、全て30平方㍍ほどの個室となっている。

 小さな子どもがいる患者が家族と一緒に過ごすことができる畳の部屋も用意。食事は、ホテル勤務経験があるシェフによる特別食を提供するという。

 デイルームは大きな窓のあるスペースで、女性たちのコミュニケーションの場となるよう設計した。「ここで過ごす時間が特別な思い出になるように」との趣旨でつくられている。

 本館3階の手術室にもアクセスしやすく、さらに緊急度が高い場合は、病棟がある東館内でも手術を行うことができるように考えられている。

 3階の透析室は、岡山中央奉還町病院の透析用ベッド75床を引き継ぐ。スタッフ側からは患者全員の透析ベッドが見えるが、個々のベッドには仕切りを設け、プライバシーを確保した。金重院長も「透析に週3回通い、毎回透析室で4時間過ごす患者さんにとって、透析は生活の一部です。その時間を有意義に過ごしてもらえれば」と語る。

 4・5階は急速に需要が高まる回復期リハビリテーション病棟になっており、これまでの66床から70床へと増やす予定だ。通所リハビリテーションにおいても、高齢者が多い患者のニーズに応え、送迎バス運行を検討している。

◎本館内西側に救急スペースを移動

 今回の機能移転を機に、救急患者の受け入れスペースや体制についても見直した。救急科は、本館内西側へと場所を移し、軽症から重症まで迅速に診療できる総合診療科を新設する計画となっている。

 2020年2月から救急車が入れるように、すでに工事が進行中だ。急性期病院が数多くある地域の中で、2次救急医療機関としての役割を再度認識し、高齢化する地域社会に対応できるよう備えるねらいがある。

◎地域に貢献するために

金重総一郎院長

 「手術以外の医療行為がAIに取って代わる時代はそんなに遠くなく訪れます」と金重院長。

 「医師の役割は、患者さんが納得するまできちんとした説明をすること。若手にもそのスキルを身に付けるように伝えています」と語る。医療提供の質を高めるために必要なコミュニケーションを取ることができる教育を意識的に行っている。

 さらに県北地域など人口が減少し、高齢化が顕著な地域に、いかに医療を届けるかという課題が残る。救急センターの機能拡大、リハビリのための送迎のみならず、健康寿命を延ばすために特色ある取り組みを行っていくつもりだ。

 既存のMRIを活用した無痛で服を脱ぐ必要のない乳がん検診や、閉経後の女性に起こることが増えている「骨盤臓器脱」を主に診る女性医師による女性泌尿器科…。病気予防の啓発では多職種がチームになり、講演などを開催する。

 「今後は、地域の診療所と協力した医療提供体制の構築や、高齢者でも使いやすい端末を活用した遠隔診療、遠隔リハビリの導入についても、推し進めていきたいですね」

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