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「睡眠」の伝統を守りつつ統合失調症の病因・病態を探求

「睡眠」の伝統を守りつつ統合失調症の病因・病態を探求

滋賀医科大学医学部 精神医学講座
尾関 祐二 教授(おぜき・ゆうじ)

1993年滋賀医科大学医学部卒業。
同医学部、米ジョンズ・ホプキンス大学、国立精神・神経医療研究センター、
獨協医科大学精神神経医学講座准教授などを経て、2019年から現職。

 5代目教授に就任して約1年。「ようやく全体を把握できたところです」と尾関祐二教授は語る。強みである睡眠分野の伝統を受け継ぐとともに、自身のテーマである統合失調症の病因・病態研究の進展にも力を注ぐ。精神医学に対する思いや、今後について聞いた。

―究明が非常に難しいとされる統合失調症の病因・病態解明に取り組まれてきました。

 もともと興味を持っていた疾患ですが、留学先のジョンズ・ホプキンス大学で澤明先生から指導を受け、染色体異常がある統合失調症について調べ始めたことが出発点です。当時すべての統合失調症の病態を統一して説明できる情報はありませんでした。それなら少数でもはっきりとした生物学的特徴がある症例を見つけ出し、その特徴を詳しく調べることで病態の解明につながるのではないかと考えました。

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