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「現場発」の 情報を重視

「現場発」の 情報を重視

独立行政法人 国立病院機構 都城医療センター
院長(よしずみ・ひでゆき)

1986年九州大学医学部卒業。
国立病院機構本部九州ブロック事務所医療課長、同医療審議官、
国立病院機構九州医療センター情報管理センター部長、同広報室長、
都城医療センター副院長などを経て、2020年から現職。

 2020年4月に就任した吉住秀之院長。糖尿病を中心に、さまざまな分野でキャリアを積む。その経験を踏まえ、就任直後から新型コロナウイルス感染症対策に着手。「HOPE(希望)」をキーワードに掲げながら、現場発の情報収集に奔走している。

経験を生かし新型コロナに対応

 就任早々から難しいかじ取りを迫られた。国内外で猛威を振るう新型コロナウイルス感染症(COVID─19)への対策だ。感染症指定医療機関でこそないものの、都城地区で急性期医療、周産期医療、がん医療などの中核を担う。

 「ウイルス感染に対して弱者となる周産期の患者や透析患者、がん患者の方々がいます。そういう意味でも新型コロナウイルスを院内で発生させないという緊張感には、非常に強いものがあります」

 2008〜2011年には、国立病院機構本部九州ブロック事務所医療課長を兼任していた経験も持つ。在任中に、北中米で新型インフルエンザがまん延。福岡空港での検疫など感染症対策にも従事し、当時の経験も生かしながら対策に乗り出した。「情報を見極めながらポイントをしっかり押さえ、現場に反映させていきます」

 2020年7月6日現在で、宮崎県内の延べ感染者数は18人(17人が退院済み)で、内陸部に位置する都城市内での感染者は確認されていない。それでも「こればかりはいつどこから入ってくるかわからない」と、第2波以降の襲来を想定しながら業務に当たる。

「HOPE」を胸に誠実さなどを重要視

 非常時での院長就任に際し、発したメッセージは「HOPE」。医療人として希望を持ちながら職務を遂行することを、職員への訓示とした。また、この言葉は「Honest(誠実)」「Open(開かれた心)」「Positive(前向き)」「Enjoy(楽しむ)」の頭文字を取ったもので、それぞれに意味が込められている。

 「医療人としてまず大切なのが誠実さ。そして、常に患者さんや同僚、先輩後輩の言葉を受け入れる開かれた状態であることが重要です。さらには、前向きであること。医療現場は決して楽ではないかもしれませんが、チームワークよく仕事をし、楽しんで成果を上げる。そのスタンスが、ひいては患者さんのためになると思います」

 その考えの背景には、糖尿病や内分泌の専門医として勤務してきた長年の経験がある。父親も国立福岡中央病院(現:独立行政法人国立病院機構九州医療センター)で甲状腺の専門医だった。その影響を受け、自然と医業を志すようになった。九州大学医学部卒業後、同附属病院で勤務する傍ら大学院修了。

 「臨床の現場をずっと歩いてきたので、多方面の方々との出会いがありました。自分も十分にエンジョイしながら勤務してきた経験があり、研究室に閉じこもっているよりは臨床の現場でベッドの間を歩き回っている方が向いているんだと思います」と、穏やかな笑みを浮かべる。

病院の「主治医」として地域医療の核を担う

 現場の空気感やリアルタイムの情報を重視するスタンスは、院長となった今も変わらない。「院長室に入ってしまうと、ある意味で現場の情報が入りにくくなってきます。さまざまな専門職と常に連絡を取ること。院長というのは、患者さんを直接診断しなくとも、病院を預かる「主治医」のような存在。現場で働いている人間に対し聴診器を当てて、情報を得ることが重要だと思っています」

 今後は、診療情報などの各種データを駆使しながら、「子育て日本一」を掲げる都城市で、地域医療の核を担っていく決意だ。


宮崎県都城市祝吉町5033-1 ☎0986-23-4111(代表)
http://www.nho-miyakon.jp/

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