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「治療」と「予防」の 両軸で地域に貢献する

「治療」と「予防」の 両軸で地域に貢献する

医療法人 至捷会 木村病院 
木村 洋平 理事長(きむら・ようへい)

2005年福井大学医学部卒業。
福井県立病院、福井社会保険病院(現:JCHO福井勝山総合病院)、
福井大学医学部附属病院第一外科特命助教などを経て、2014年から現職。

 福井県あわら市にある木村病院。地域密着型医療施設を掲げ、五つの介護施設も運営。まさに、地域から頼りにされる存在だ。2018年からは、治療から一歩踏み込んだ、「予防医学」に注目。より地域に貢献するために、新しい分野へと挑戦を続ける。

―新しい「予防医学」の取り組みについて。

 「K + HEALTH CARE CENTER」という部門を2018年4月に立ち上げました。院内の眼科医でもある私の妻と共に、女性の目線も取り入れた、「予防医学」に着目した自由診療部門です。

 予防医学というとこれまでは、「病気の早期発見」が主でした。しかし現代日本においてはそれでは不十分と考え、一歩踏み込んだ〝攻め〟の予防医学として「病気にならない体づくり」をテーマにしています。

 診療科の主な内容は三つ。「人間ドック外来」「ウェルエイジング外来」、そして「点滴療法」です。

 もともとこの部門は人間ドックのオプション、という立ち位置から開始しました。「体に変調をきたすほどではないが、ちょっと気になることがある」という患者さんからの声を受けて、メニュー内容を再検討。受け入れ体制を強化した「人間ドック外来」を独立させ、これを一つ目の柱と位置付けました。

 二つ目は、「ウェルエイジング外来」。この科では血管年齢やホルモン年齢など何項目かの測定を行い、自身の体の弱点や老化度を把握してもらった上で、栄養指導やサプリメント処方を行います。病院というと本来は「治療をするために通うところ」ですが、ここではジムや美容室に通う感覚で、定期的に通う方が多いのが特徴です。

 三つめに「点滴療法」。私は消化器外科医として、がんの治療に携わってきた中で、〝自由診療内にも、がん治療に生かせるものがある〟と考え、超高濃度ビタミンCに注目し、美容目的だけでなく、がんの再発防止や副作用軽減を目指しています。

―栄養指導にも力を入れています。

 予防医学の基本は、やはり「日々の食事」です。そこであわら市と協力体制を結び、あわら市の野菜を使用した、医師の指導の下での料理教室も先日開催しました。すぐに定員いっぱいとなり、皆さんの健康意識の高さをうかがうことができました。

 これまでのように病気になってから対策するというスタイルでは、国の医療費が圧迫され続けるだけです。「健康寿命」という言葉も、よく耳にするようになりました。「いかに健康で長生きするか」を、より真剣に考える時代になっていると感じています。

―今後の展望は。

 「K + HEALTH CARE CENTER」に関しては、今は病棟内の一部屋を使っていますが、今後は別棟でより設備を充実させて運営していきたいと考えています。

 一方、治療における特徴としては、専門医が数多く在籍していること。また、福井大学医学部附属病院との連携も非常にスムーズなので、この点は今後も継続、向上させていきます。

 さらに大切なのが、医師やスタッフの働き方。患者さんを迎える側が気持ちよく働けなければ、治せるものも治せません。「働きやすい環境づくり」についても、今後より一層改善していきたいと考えています。

 この近隣は実はどこも働き手不足。なので、数年前から環境づくりには配慮をしてきました。その一つが、院内保育所の設置です。女性医師も多いので、育児と仕事を両立させやすいよう工夫をしてきました。

 働き手の心身の健康、患者さんの治療と予防医学的アプローチ。この二つを意識し、治療だけでなく健康のために訪れる患者さんの多くなるような、前向きな病院でありたいと思っています。

医療法人 至捷会 木村病院
福井県あわら市北金津57―25
☎0776―73―3323(代表)
http://kimura-hospital.jp/

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