20年先を見据えた独創的な研究と
新春を迎え、皆さまのご多幸を心よりお祈り申し上げます。名市大は今年も、「地域に愛され世界をリードする大学」を目指し、教職員と学生が一体となり地道に歩んでまいります。ご指導ご鞭撻のほど謹んでお願い申し上げます。
名市大は、歴史と伝統を有する薬学部(134年)と医学部(75年)の2学部からなる大学として69年前に開設されました。その後、若さにあふれ成長著しい経済学部・人文社会学部・芸術工学部・看護学部、そして昨年開設された全国唯一の総合生命理学部の7学部7研究科からなる総合大学として発展を遂げてまいりました。これもひとえに皆さま方のご支援の賜と深く感謝いたしております。
名市大は、「名市大未来プラン」を4年前に掲げ、四つのビジョン、52のプランを着実に実現しています。ビジョンの一つ「名古屋市と共に発展する名市大」においては、名古屋市の東部および西部医療センターとの一体化に向けて現在進行中で、高度先進医療や優秀な医療人育成を推進することにより、市民の健康福祉の向上に寄与しています。また本年4月には、今や社会問題にもなっている認知症や発達障害に対する基礎研究や先端医療を行う「先端神経研究センター」を開設する予定です。また直接医療とは離れますが、昨年全国でも珍しい都市政策研究センターを立ち上げ、名古屋市のシンクタンク機能として長期的展望作りに取り組んでいます。
ところで、全国に公立大学は92大学あります。その数は国立大学の86大学に比べ多いですが、八つの医学部や医科大学を除くとその多くの公立大学は中小規模のこともあり、存在感が薄いのが現実です。そこで、不肖私は現在、公立大学協会会長の重責を担っていることから、公立大学は、地域に根ざした教育と研究を行い、優れた人材を輩出していることをもっと広く知っていただくよう微力ながら努めているところです。名市大と同様、公立大学への温かいご支援をよろしくお願い申し上げます。
名市大は、今年も「20年先を見据えた独創的な研究と世界に羽ばたく人材育成」をテーマに取り組んでまいります。ご指導ご鞭撻のほど謹んでお願い申し上げます。