岡山県医師会 会長 松山 正春

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 新年あけましておめでとうございます。穏やかな新年をお迎えのこととお慶びいたします。

 岡山県医師会は、1915年に前身である旧岡山県医師会を創立しております。そして、1947年に新生岡山県医師会が発足し、民主主義の理念にのっとり、機構と運営法を一新してスタートしております。発足当初の会員は817人でした。2017年には、岡山県医師会70周年を迎えました。岡山県医師会は、医師である会員で構成されており2018年8月現在3140人が登録されています。岡山県医師会は、医師としての倫理観と使命感をもとに、自らの資質、技量の向上を図り、県民の健康が守られることを目指しています。

 晴れの国おかやま、災害の無い岡山といわれていましたが、昨年は不幸にして西日本豪雨災害にみまわれ、倉敷市真備町では11医療機関が水没し、診療不可能となってしまいました。この豪雨災害で医師の犠牲者はありませんでしたが、全県では61人が死亡いたしました。岡山県医師会としても、地元医師会である吉備医師会との調整を重ね、被災医療機関の再開を支援し、JMAT(日本医師会災害医療チーム)を派遣し、避難所における被災者の健康管理、診療所・病院の診療支援を行いました。参加されたJMATは県内外を含めて236チームでした。JMAT等の支援チームの活動により、被災された先生方の再開への意欲が高まりました。現在では7医療機関が再開しています。参加していただいたJMATの隊員には、この稿をお借りして心からのお礼を申し上げます。

 岡山県医師会では、「ACP(人生会議)」、「禁煙」、「フレイル」を推進する目的で県民との対話集会の開催を進めています。特に、禁煙については、国の健康増進法では県民の健康は守れないとし、岡山県における「受動喫煙防止条例」の制定に向けた活動を強化しています。5月には受動喫煙防止条例を推進する県民大会を予定しております。「きれいな空気で子育て全開」をテーマとして、県民に禁煙の意識を喚起していきます。

 また、昨年末には地域のそれぞれの分野で優秀な活動をされた3団体、早くからコンピューターによる診断に取り組まれている、井原市の鳥越恵治郎先生を中心とした「AI診断支援システム開発チーム」、稲垣登稔・笠岡市立市民病院長の提唱により、島しょ部の医療供給体制を地域の医師会と連携して構築された「笠岡市立市民病院」そして薄元亮二・津山市医師会長が率先し津山市を中心に、小中学生にAEDの使用を広めた「作州にAEDを広める会」に岡山県医師会長賞を授与しました。日常の診療の傍らで、学術的な論文の作成、地域医療の推進、救急医療の高揚に努めていただいたことに敬意を表します。岡山県医師会は有能な人材の宝庫です。

 今年も会員がそれぞれの得意分野で素晴らしい活躍をしていただくことを祈念しております。

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