九州合同法律事務所 弁護士 小林 洋二
前回に引き続き、術後の経過観察が問題になった事案。
B病院で脊椎側弯症の手術を受けたAさん(40代女性)が、呼吸苦を訴えるようになったのは、退院も間近に迫った術後14日目の朝でした。
午前9時ごろ、「今日はきつくて酸素が足りない感じがします」、午後1時ごろには、「きつくて歩けそうにありません」との訴えがカルテに記載されています。また、顔色不良、両手指蒼白、手先冷感といった症状もありました。経皮的動脈血酸素飽和度は90%台前半を推移し、1分間120~130という頻脈もみられました。