福井大学医学部附属病院 病院長 腰地 孝昭

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 新年あけましておめでとうございます。皆さまには健やかに2020年の新春をお迎えのこととお喜び申し上げます。

 2019年は台風や水害など自然災害が多く発生し、被害に遭われた地域の皆さまに心からお見舞いを申し上げます。ここ北陸でも長野県の新幹線基地が冠水して北陸新幹線が一時寸断されるなどの間接的な影響がありました。やはりこれも温暖化・気候変動の影響でしょうか、毎年のように自然災害が猛威を振るうことが多くなり、大変気がかりな状況です。

 さて、福井大学附属病院は2014年に新病棟開院、その後外来・中央診療棟の再整備を経て平成の終わりまでにリニューアルを完成いたしました。

 外来棟には外来受診から入院治療、退院後のケアまですべてをワンストップでシームレスにつなぐ「患者総合支援センター」を設立し、患者家族への支援と医事作業、医師補助作業の効率化を実現しました。

 また、病院が新しくなったところで本院の理念を一部改定することにしました。新理念は「最新・最適な医療を安心と信頼の下で」と定め、旧理念の最高の医療というくだりを「最適な医療」に改めることによって、患者中心で患者の意思決定権に寄り添った医療を展開することを主眼としました。

 さらに2019年のトピックスとして、8月に病院の目と鼻の先に永平寺町立在宅訪問診療所を開院しました。「大学病院がなぜ在宅訪問診療を?」という批判的な意見もありました。しかし、急性期医療に偏りがちな医学教育を慢性期から在宅医療まで幅を広げ、地域医療に欠かせない総合診療医の教育、育成、定着につなげていくことは福井大学のような地域の医学部としては重要な使命と考えています。

 最後に昨今の医療行政では、厚労省の三位一体改革一色です。地域医療構想では当地で過剰と言われる高度急性期・急性期病床を担う公立、公的病院が設立母体の意向もあってか一歩も動かない状態が続いています。今はまだしも、そのうちチキンレース化するのは目に見えています。たまたま、私は附属病院長と県医師会副会長を兼任していますので、行政とも連携してできるだけウィンウィンの形でソフトランディングできないものかと頭を悩ませています。

 医師の働き方改革はさらに難問であり、相当な発想の転換と国民のかかり方改革も必要と考えています。

 2020年は母国開催のオリンピックの年でもあり、平和で安定した一年であることを願って、新年のごあいさつに代えさせていただきます。

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