福岡県看護協会 4回目を終えた看護教員継続研修事業
福岡県内には看護師などの養成所が38校(50課程)あり、約300人の看護教員が看護基礎教育に携わっている。
福岡県看護協会も平成22年、福岡県から看護教員継続研修事業を委託され、今年度で4回目の開催となった。
社会ニーズに応じた質の高い看護師を養成するには、看護教員の資質向上が重要。事業実施にあたり、アドバイザーに看護基礎教育の現場から、遠賀中間医師会立遠賀中央看護助産学校の鮫島陽子教務部長、遠賀水巻看護助産学校から山本智子総括副学校長の2人に加わってもらい、看護教員養成講習会から継続したものになるように内容の検討を行なっている。
研修初年度は看護教員の成長段階別に、新任期・中堅期・ベテラン期の3段階を実施。2年目からは県が教務主任養成講習会を開始したこともあり、ベテラン期を廃止した。4年間で延べ40校174人の看護教員が受講している。
今年度は、新任期の講師に藤沢市教育文化センターの目黒悟主任研究員を新たに迎え、「教える人の学びと成長―実習指導におけるリフレクション」を学んだ。教育の原点にふれ、かつ実践的な内容で活気に溢れ、楽しい研修となったようだ。
「明日から学校に行くのが楽しみになった」という感想もあった。
また、受講対象者を、看護師等養成所(3年課程・2年課程・准看課程)に加え、5年一貫校の教員らも受け入れた。
「毎年受けたい」と好評
研修後の感想に「情報交換の場になって良かった」、「こんな研修なら毎年受けたい」など、看護学校間で学びの共有もできたようだ。受講生の一人、遠賀水巻看護助産学校専任教員の諌山沢代さんは、「交流の場が持て、看護教員の継続研修の重要性を強く感じた」と熱く語っていた。
福岡県看護協会は「看護教員を対象にした研修企画がなかなか実現できない現状があるが、看護教員には、質の高い看護師養成の責務がある。今後も看護教員の成長段階に応じた研修の充実を目指し、一人ひとりの看護教員を支援していきたい」と話している。(資料提供=県看護協会教育研修課)