高山赤十字病院 清島 満 病院長

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ふるさとを守る医療を提供し続けるために

【せいしま・みつる】
1978年岐阜大学医学部卒業、同第1内科入局。米コロンビア大学医学部内科留学、岐阜大学大学院医学系研究科研究科長・医学部長、同病態情報解析医学教授を経て、2018年から現職。

 3次救急を担う急性期病院であり、地域がん診療連携拠点病院や地域周産期母子医療センターといった多様な機能を備える高山赤十字病院。2023年竣工を見据えた新病院の建設計画も動き出した。変化の時期に差しかかった今、清島満病院長の思いを聞いた。

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―地域の状況について教えてください。

 当院は病床数472床、常勤医師60人と、飛騨医療圏では最大規模の病院です。職員は、いわばこの地区における「最後の砦(とりで)」であるという意識を持って働いています。

 2018年で開設96年。もうすぐ100周年という大きな節目を迎えます。「何かあった時は高山赤十字病院に行けば安心」とおっしゃる方々も多く、地域の信頼が厚いと感じています。その期待に応えなければなりません。

 地域の医療ニーズは急性期分野だけでなく慢性期の分野にも広がっており、ここ数年間で回復期リハビリ病棟や地域包括ケア病棟を開設しました。また、病院に隣接する介護老人保健施設「はなさと」も運営しています。

 当地区は、岐阜市内からは車で2時間ほどかかります。地域内で医療を完結するためにも、一定程度の機能を維持しなければなりません。

 必要な医師の確保がますます難しくなっているのも事実です。当院と同じ高山市内にある久美愛厚生病院とは、相互に医師を派遣することで連携を図る取り組みも始めています。

 当院からは、小児科医を週3日のペースで午後、久美愛厚生病院に派遣しています。同じ市内でも二つの病院は離れていますので、高齢者や子ども連れの方のことを考えると、医師が移動することで、地域の皆さんの負担が少しでも軽減できればと考えています。

 飛騨地区には、約20カ所の自治体立の診療所があります。毎日診療を実施しているところ、大きな診療所の医師が週1回ほどの頻度で訪れて診療しているところなど、さまざまです。

 当院は、診療所の医師が学会や休日などで不在の際に、代わりに診療するなどの連携をとっています。

 このような環境もあって当院は急性期から慢性期まで、多様な疾患を経験できる場です。研修医をはじめ医師にとって非常にやりがいのある病院だと思っています。

 われわれが「ふるさとを守る医療」を提供していくためにも、医師不足をはじめとする飛騨地区の医療の現状について、県など行政への積極的な働きかけも必要だと考えています。

―外国人観光客が増えています。

 レストランの格付けで知られるミシュラン社は観光地も格付けしています。ここ高山市は三つ星にランクされたことが影響しているようです。

 市の発表によると、2017年の外国人の宿泊者数は51万人超。2年前に比べると1.4倍です。

 当院の外国人の受診者数も年々増加し、内科、外科を中心に2017年は363人でした。外国人患者への対応は国内各地でも課題となっているため、2017年3月に当院は書籍「医療現場ですぐに役立つ外国人患者対応マニュアル」を出版しました。

 また、英語を得意とする研修医は語学力を生かしたいと、当院を研修施設に選ぶケースも増えています。

―新病院の計画も。

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 私は40年ほど前に当院で研修しました。その頃の建物もまだ残っており、増改築もしています。職員の動線などの面でも、あまり効率的ではありません。

 2019年3月までに基本構想を作成し、それを踏まえて基本設計を進めていきます。2023年の竣工を目指しています。

 新病院の立地は検討中です。人口構造や疾病構造を見極めながら病院のあり方を考え、地域の皆さんの要望も反映できればと考えています。

高山赤十字病院
岐阜県高山市天満町3-11
TEL:0577-32-1111(代表)
http://www.takayama.jrc.or.jp/


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