公益財団法人慈愛会 いづろ今村病院 黒野 明日嗣 院長

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役割を明確化、連携を強化し、信頼される病院へ

【くろの・あすつぐ】 1989 鹿児島大学医学部卒業 1991医療法人三洲会大勝病院 1995 阿久根市民病院 1999 財団法人慈愛会谷山病院 2000 スウェーデンウプサラ大学 2002 鹿児島大学医学部第三内科 2003 財団法人慈愛会介護老人保健施設愛と結の街施設長 2018 公益財団法人慈愛会いづろ今村病院院長

 公益財団法人 慈愛会は、2016年に、いづろ今村病院と系列の今村総合病院との診療科を再編し、連携を強化した。この再編によって病院がどのように変わってきているのか、4月に就任した黒野明日嗣院長に話を聞いた。

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―いづろ今村病院の特徴を。

 糖尿病内科、血液内科、消化器内科など13の診療科を備え、糖尿病に関連する眼科にも力を入れています。2015年までは外科を中心とした病院だったのですが、系列である今村総合病院が2次救急医療や外科を担当、私たちいづろ今村病院が内科担当と、しっかりと役割を分担しました。

 当院は地域包括ケアを推進しており、私が15年間、介護老人保健施設にいたので、その経験を生かせるのではないかと考えています。今後は訪問看護ステーションを持つことも目標ですが、開放型病院として、今以上に地域のクリニックをバックアップできる病院でもありたいですね。

 鹿児島は以前から在宅医療が充実している土地柄です。だからこそ当院は、急性期とクリニック、クリニックと地域の患者さんをつなげる存在でありたいと願っています。

―今村総合病院との連携は。

 以前はまったく別の病院というスタンスで、患者情報の共有も十分ではなかったと思います。そこで、昨年から電子カルテを2病院間で共有。これによって相互の紹介状も不要になりました。

 同じ内科であっても、当院は潰瘍性大腸炎・クローン病などの炎症性腸疾患が得意。血液内科であれば、今村総合病院は骨髄移植が必要な急性期を担当、当院は移植の対象にならない高齢者など亜急性期から慢性期までをサポートするという位置付けができてきています。

 実は、今村総合病院の帆北修一院長は高校の先輩で、以前より親しい間柄です。直接電話で話して問題を解決するなど、院長同士で話す機会が増えました。週2回の経営会議のうち1回はお互い参加するようにして情報を共有しています。

―地域包括ケアへの取り組みについては。

 地域包括ケアシステムは大きな概念です。それを今の病院で具体的に表すと、クリニックの後方支援。クリニックの外来に患者さんが通い続けられる能力を維持することこそ、地域包括ケアシステムなのです。

 当院は地域包括ケア病棟を使い、急性期の治療までは必要としないものの早めに入院加療したほうが早く治せ、在宅に戻れる仕組みの構築やADLの低下から生活に支障が出た場合のリハビリ、医療依存度が高い方のレスパイト入院などを行い、後方支援の役割を担いたいと考えています。

 また地域の医師と交流する地域連携セミナーも年に2回開催。かつて70%台だった病床稼働率が、今は85%までに上がりました。

―今後の目標を。

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 「二度と入院しないためにはどうすればよいか」という指導ができる病院になりたいと思っています。高齢者の人口が増え、医療スタッフの減少が心配されている今、病気そのものを減らさないといけません。入院中は教育の一番のチャンスです。

 これには医師よりも看護師のほうが向いているかもしれませんね。「今まではなぜ病気にならなかったのか」「なぜ病気になるのか」「どうすれば克服できるか」...。患者さんに近い視点でしっかりと話ができます。地域包括ケア病床の入院期間は最大60日、それだけの時間があれば意識を変えられるのではないかと思います。

 医師と看護師の役割を明確にすることで、看護師自身にも「自分の責任で患者を治す」というやりがいが生まれるのではないかと期待しています。信頼をもって患者の意識や行動を変えられるようなスタッフを育てていきたいですね。

公益財団法人慈愛会 いづろ今村病院
鹿児島市堀江町17-1
TEL:099-226-2600(代表)
http://www.jiaikai.or.jp/idzuro-imamura/


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