どう支える?思春期の心
発達障害、不登校、ひきこもり...。思春期の子どもたちが直面する心の問題への理解を深め、サポートのあり方、支援者のセルフケアを学ぶ「平成30年度精神保健福祉夏期講座『生きづらさを抱える子どもたちの理解と支援』」が8月1・2日、福岡県春日市のクローバープラザで開かれた。
初日は北九州市立総合療育センターの古野優子作業療法係長が「困っている子どもたちを理解する〜作業療法士の視点から発達障害を中心に〜」、川崎医科大学精神科学教室の村上伸治講師が「思春期の精神障害の理解と対応」と題して講演。
2日目は和歌山県精神保健福祉センターの小野善郎所長が「不登校への対応とひきこもりの予防」、松木心理学研究所所長の松木繁・鹿児島大学名誉教授が「支援者の心の健康を考える〜支援者支援のポイントとセルフケアの観点から〜」をテーマに語った。
講座は福岡県精神保健福祉協会(神庭重信会長)と福岡県精神保健福祉センター(楯林英晴会長)が主催し51年目。今回は、医療・福祉職、教育関係者などおよそ400人が聴講した。
受講者の所属別内訳は、「学校」がおよそ6割で最多。「県・市町」、「福祉・施設」、「病院」、「保健所」、「保育所・幼稚園」と続いた。職種別内訳は、多いほうから養護教諭、教諭、心理・福祉職、相談員、保健師、看護師、保育士、医師の順だった。
◎受講後のアンケートから(一部抜粋、要約)
・保護者のニーズが変化する中、作業療法士の視点が必要だったので、話を聞くことができて良かった。分かりやすい内容で明日から生かすことができそう。
・支援の根拠や方法を再度整理して考えるきっかけになった。具体的に現場での対応のポイントを教えてもらい、参考になった。
・「ひきこもり」について新たな視点を得ることができた。なかなか聞けない高校生への支援のあり方について学ぶことができた。
・作業療法士、精神科医師、臨床心理士とさまざまな職種の講師の話を聞くことができ、充実した2日間だった。
・講演のすべてで新しい知見を得ることができた。子どもの成長に携わる際の大切な視点を教えてもらった。
・不登校、ひきこもりについて、さまざまな角度から考える機会になった。
(情報提供:福岡県精神保健福祉協会)