医療法人美﨑会 国分中央病院理事長・院長 学会長 藤﨑 剛斎氏

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第26回日本慢性期医療学会
超少子・高齢社会~慢性期医療からの提言~(多死・人口減少・労働力の低下・経済力の衰退に向き合う)

【ふじさき・たかよし】 1999 関西医科大学医学部卒業 同内科研修医 2000 同第2内科入局 2001 医療法人同仁会京都九条病院循環器科 2002 国分中央病院院長 2003 医療法人美﨑会設立 理事長就任 2011 日本慢性期医療協会理事

 10月11日(木)・12日(金)、初の鹿児島開催となる「日本慢性期医療学会」。今回、新たな切り口として「少子化」をテーマに取り入れた。

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超高齢社会の課題になぜ「少子化」の議論が必要か?

 「世界で最も高い高齢化率」─。日本が直面する難題を乗り切るために、地域包括ケアシステムの構築をはじめ、これからの医療の方向性がさまざまな視点から議論されている。

 上昇する高齢化率は現在27.3%(内閣府「平成29年版高齢社会白書」)。「現役世代(15~64歳)2.3人で高齢者1人を支える社会」から、2065年には「1.3人で1人を支える社会」が到来すると推計される。

 「高齢者に対するリハビリテーションの充実、健康寿命の延伸など、目の前にある問題について、しっかりと準備を整えていく必要がある。慢性期医療がますます重要な役割を担っていくことになるでしょう」と言うのは、「第26回日本慢性期医療学会」で学会長を務める国分中央病院の藤﨑剛斎理事長・院長だ。

 同学会が鹿児島で開かれるのは初。主催の慢性期医療協会は前身の「介護力強化病院連絡協議会」設立(1992年)以降、急性期医療や介護領域との連携も強めつつ、慢性期医療の質の向上に尽力してきた。

 藤﨑理事長・院長は「高齢者医療の議論を進めるだけでは十分ではない」とも強調する。今回のテーマは「超少子・高齢社会~慢性期医療からの提言~(多死・人口減少・労働力の低下・経済力の衰退に向き合う)」。過去25回までの日本慢性期医療学会において、テーマに「少子化」が登場することはなかった。

 「少子化に歯止めをかけなければ、高齢者を支える仕組みをつくることはできないと思います。学会ではこれまで主に高齢者医療にスポットを当ててきたが、このもう一つの側面についても目を向けてほしいとの思いをテーマに込めた」

 総人口1億2693万人のうち、生産年齢人口が占める割合は60.3%。国立社会保障・人口問題研究所による推計によれば、2056年に5000万人を割り、2065年には4529万人にまで減少。同年の高齢者人口は3381万人で、総人口の38.4%を占めるとされる。「増加する高齢者」だけではなく、日本全体の人口構造を俯瞰することが重要だ。

 「その意味では、医療機関は慢性期、急性期、介護といった機能分化にとらわれすぎてもいけないのではないか。心不全や呼吸不全の患者さんが増えていくのは明らか。しっかりと治療して、できるだけ早くご自宅に帰っていただく。また悪くなったら、いつでも来てくださいという姿勢で待つ。より"濃い"医療を提供していくことが、私たちに求められると思います」

 慢性期医療が、少子化の問題にどうアプローチするのか。2日間の活発な議論が期待される。

第26回日本慢性期医療学会

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会期

10月11日(木)・12日(金)

会場

城山ホテル鹿児島(旧:城山観光ホテル)

運営事務局

日本コンベンションサービス株式会社 九州支社内
TEL:092-712-6201

学会HP

http://www2.convention.co.jp/jamcf26/


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