医療法人田北会 田北病院 田北 武彦 理事長・名誉院長

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"手の外科"が強みより頼られる医療機関へ

【たきた・たけひこ】 1970 奈良県立医科大学卒業 同大学整形外科入局 1981 医療法人田北会田北病院副院長 1990 同理事長・院長 2015 同理事長・名誉院長

 整形外科を柱とし、2017年4月には、「奈良手の外科研究所」を開設した田北病院。内科系診療科や脳神経外科などを擁し、併存疾患が増える高齢者もサポート。地域の医療を支えている。

―整形外科の特徴を。

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 整形外科は私を含め専属の医師6人体制。外傷のほか脊椎や股関節、膝、肩、足などの疾患にも幅広く対応。手術件数は年々増加し、現在年間1500件ほど。奈良県でトップクラスの水準です。

 手の指先から肘までを対象とする「手の外科」は日本手外科学会の基幹研修施設の認定も受けており、切断指の再接着など緊急を要する外傷に24時間対応。技術、実績ともに高い評価を受けているとの自負があります。

 スポーツ整形も特色の一つで、日本整形外科学会認定のスポーツ医が常勤。肩の脱臼や関節損傷など一時的なスポーツ外傷だけでなく、スポーツ障害の治療や予防にも取り組んでいます。スポーツリハビリを重視し、理学療法士が故障の再発を防ぐための動作指導などを担当しています。

―「手の外科」に取り組むようになった経緯は。

 奈良県立医科大学整形外科の玉井進先生らのグループが、労災事故で完全切断された親指の再接着手術に挑戦し、世界で初めて成功したのは1965年。私は1970年に入局し、再接着手術で必須となる「マイクロサージャリー」を習得。当院で実施するとともに、術後リハビリにも力を入れています。

 「奈良手の外科研究所」は玉井先生を所長に招き開設。「手の外科」の治療や研究、特に慢性疾患の治療法開発に重点を置いています。

 研究対象は、手首の内側にある手根管で神経が圧迫されることによってしびれや痛みが出る手根管症候群、指の関節が変形するヘバーデン結節、手のひらの腱膜が肥厚、退縮し、指が曲がったまま伸ばせなくなるデュピュイトラン拘縮といった難治性疾患。当院から世界へ、効果的な治療法を発信できればと思っています。

―そのほか注力していることは何でしょう。

 循環器内科、透析を含む腎臓内科、消化器内科といった内科系診療科、脳神経外科も当院の強みです。

 入院患者の3割ほどが内科系疾患。手術の際に循環器内科医と連携して執刀するケースや透析を要する患者数も増えています。

 脳神経外科は脳動脈瘤クリッピング術や慢性硬膜下血腫除去術などを実施。歯科口腔外科や耳鼻咽喉科など院内外の他診療科とも協力し合いしながら、治療を進めています。

 地域連携室を通じて、地域の診療所との連携も推進しています。在宅で訪問診療を受けている方の状態が悪くなってきたら当院に紹介してもらい、入院治療を経て落ち着いたら再び訪問医に帰す。それによって訪問診療に従事する開業医の先生方の負担を軽減し、「在宅できちんと診る」体制の維持・充実を図っています。

―今後の展望を。

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 直近の課題として取り組んでいるのは社会医療法人への移行です。救急など地域で特に必要とされている医療を提供する医療法人が認定されるシステムで、優遇税制が適用され、一部収益事業が可能になるなど経営上のメリットがあります。

 当院は、1951年に私の父が開院。本館は地上4階、地下1階建て。急性期92床、地域包括ケア30床、回復期リハビリテーション88床の計210床で運営しています。

 地域になくてはならない「存在意義」がある病院、そして超高齢社会に機動的に対応できる病院であり続けるためには、しっかりとした経営基盤を作らなければなりません。必要とされる医療機関であり続けるために、認定が第一歩だと位置づけ、実現を急ぎたいと思います。

医療法人田北会 田北病院
奈良県大和郡山市城南町2-13
TEL:0743-54-0112
http://takitakai.or.jp/


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